sarycoさんがゴマハイの母猫を手術に連れていった際、
餌やりさんに言われたそうです。
その話を聞いた時、人間の身勝手さに鳥肌が立ちました。
餌やりさんの言葉が棘のように心に刺さり、いつまでもじくじくと痛み続けました。
でも、手を差し伸べることもできない私は、餌やりさんを責める資格もない。
だから、sarycoさんがゴマに引き続きハイジを保護したと聞いた時、心の底から安堵しました。
そして今度こそ力になろうと決めたんです。
すぐにゴマハイ預かりの申し出をしました。
黒にゃの猫嫌いをどうにかできないか、仔猫のお見合いにこそっと黒にゃを紹介できないか、
そんな下心があったものの、下手すればMY CATSが3匹から6匹になるかもしれない諸刃の剣。
題して「肉を切らせて骨を断つ作戦2017夏」でした。
結論からいうと、大成功です。
ゴマとハイジ、無事に正式譲渡いたしました。
黒にゃは譲渡には至りませんでしたが、得たものは多く、今後の指針を見つけることができました。
ゴマハイの里親さんは、おもち(チャシー)の里親さんが紹介してくださった方です。
すっかり安心していたので希望者さんの人となりを知ることなく、
お見合いを決めてしまったのですが、
猫と散歩したいとか言われたらどうしよう? と心配になったりしました。笑
ちなみにチーム黒ゴマ(保護主&預かり)は「散歩は室外、キャリーは室内」を合言葉にしています。
実際は、ご実家には14歳オーバーのシニアにゃんずが5匹いること。(スゴイ!)
お父様は震災後に福島へ犬猫ボランティアへ通っていたこと。(動物愛溢れる一族!)
黒にゃを迎えようと考えていること。(泣きました)
等をお見合い当日に知ったのです。
思いがけない逸材発掘に、チーム黒ゴマは静かに沸きましました。
ゴマとハイジの新しいお名前は、
ジリちゃんと、リタくんです。
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自利利他。
仏教の教えだそうで。
「他人を幸せにすることが自分の幸せになる」
しあわせ探しの旅をしているハイジたちにぴったりのお名前ではありませんか?
里親さんはとてもおおらかで、ニュートラルなお人柄です。
否定的なことを仰いません。
とんがってばかりいる私は、会うたびに反省しきり。
自利利他と聞いた時に、とても里親さんらしい名付けだと妙に納得しました。
そんな考え方のお母さんがいるおうちが終の住処になるなんて、ゴマとハイジはラッキーです。
これは生後2日目のゴマハイ5兄弟。
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この時すでに1匹は亡くなっており、その後2匹が亡くなったそうです。
餌やりさんの庭で暮らしている子達なのに、生存率の低さに驚きました。
だからこそ、生き残ったゴマハイは絶対に幸せにならなくてはいけない使命があります。
ちんくしゃだった保護当時のゴマ。
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ツヤツヤのべっぴんさんに変身しました。
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今回の譲渡にはたくさんのランナーが参加しました。
トップランナーは保護主sarycoさん。最初に走り出す人はいつも孤独です。
押しつぶされそうなプレッシャーの中、バトンに手をかけてくれました。
次に隔離と治療をしてくださった預かりさん。
感染症が疑われる場合は先住猫のいないお家というのはとても貴重です。
その後、里親募集から譲渡までを担う私の元へ。
今回、小さいお子様がいらっしゃるお家ということで、
ゴマは心配してなかったのですが、ハイジにとってストレスではないか、
私の選択は正しかったのか、悩み迷いましたが、保護主さんの後押しもあり譲渡の運びとなりました。
こういう時、オブザーバーがいることの頼もしさを実感しました。
紹介とPR担当のおもちママも一緒に走ってくださった仲間です。
そしてチームで繋いだバトンは無事にアンカーの里親さんに託せました。
何より嬉しかったのは、里親さんが命のリレーに想いを馳せてくださっていたこと。
命の重み、小さきものに対する思いやり、
その想いが今度は娘ちゃん達へ受け継がれていくのだとしたら、こんなに嬉しいことはないです。
まさに「自利利他」ですね。
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ジリ、リタ、しあわせ探しの旅はどうでしたか?
次はしあわせの先にあるものを私たちに見せてください。
卒業おめでとう。
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