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登場人物は以下の通り。
・つくねんさん(30代)
黒にゃの里親希望者さん。ネコジルシから応募。都内在住。
おばあちゃんが猫アレルギー(虚言との噂あり)だったため諦めること数十年、
猫を飼うことが小さい頃からの夢。
職場の同僚が片目の猫を飼っているので、ハンデには寛容。
・おかあさん(60代)
つくねんさんと同居する母君。犬も猫も飼育経験あり。動物大好き。
娘と猫と暮らす家をリフォームすべく鋭意プランニング中。
・かよちゃん(70代)
おかあさんのお友達。大の猫好き。
野良猫や交通事故に遭った猫を保護して飼っていた。
全員を看取った後、自身の年齢のことを考え、猫はもう迎えないことにしている。
今はロボットの猫にジャラシを振って遊んでいる毎日。←!
※かよちゃんは今回のお見合いには無関係なんですが、おいしすぎるキャラなので紹介。
今後、つくねん家に度々登場するであろう期待を込めて。
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おかあさんがとにかくキャラが濃くてですね、上手く書ききれなくて
報告が遅れてしまいました。とにかく楽しいお見合いでした。
実はお見合い中、扉を閉め忘れてエリ子が黒にゃに追いかけられまして、
「黒ちゃん、女の子には優しくしなきゃダメでしょお?」と、
おかあさんが黒にゃにこんこんと言い聞かせていて、吹きました。
つくねんさんがちゅーる初体験だったのですが、要領を掴めないでいると、
「つくちゃん、違うわよ! こう!こうやってあげるの!」
ちょいちょい指導が入り、おかあさんオンステージ。
「失敗した〜おかあさん置いてくれば良かった。黒にゃと遊べない」とつくねんさんボソリ。
念願の猫飼いになっても、おかあさんに独り占めされちゃう!とみんなで笑いました。
でも、黒にゃがつくねんさんにゴロゴロ言いながらスリスリしてたのを知ってます。
大丈夫、黒にゃ先生は平等ですから!
今回、つくねんさんが独身ということもあり不躾な質問もいっぱいしてしまいました。
結婚後は? 子どもが生まれたら? 赤ちゃんに猫アレルギーが出たら?
嫌な顔ひとつせず、なんならもっと聞いて! とばかりに答えてくださいました。おかあさんが。笑
脱走防止についても、あそこはああしようこうしようと、ふたりで意見を出し合ってくださって、
とても頼もしかったです。
「犬も猫も大好きで、飼いたかったけど、この歳でしょ? 諦めてたのよ。
そしたら、娘が猫を飼いたいって言い出したから、いいよーって」
と嬉しそうにおかあさん。
つくねんさんは勤労女子ですが、おかあさんは退職し、家にいるそうです。
お元気だし、車の運転もバリバリだし、仔猫を迎えてもいいんじゃないですか?と聞いたら、
「私もそう言ったの! こう言っちゃなんだけど、何も片目で病気がちな子じゃなくても
健康な子はいくらでもいるのに。仔猫なら早く懐くし、って。」
正直者のおかあさんが好きです。私もそう思いますよ。笑
素朴な疑問をつくねんさんに投げかけました。
そしたら、
「片目だから可哀相という気持ちはないです。
ただ、軟便や目やにのことは心配な気持ちがあったんで、一度は諦めて、他の子を探したんです。
でもやっぱり黒にゃと比べちゃって…やっぱり黒にゃがいいんです」
こんなこと言われたら泣いちゃいますよね。泣きましたとも!
黒にゃじゃなきゃ、そう言ってもらえることの有り難さ。
なんて素敵な里親さん。黒にゃを見つけてくださってありがとう。
つくねんさんを産み育ててくださったおかあさんにも感謝。
「こういうのってさ、ご縁だから、ね?」
もらい泣きしてくれたおかあさんの言葉が沁みました。
ほんと、ご縁だと思います。
私が心から欲しかったものです。
黒にゃをよろしくお願いしますと頭を下げました。
そうと決まれば!とばかりに、おかあさん。
「このケージ気に入ったからこれにしよう! あとキャットタワーでしょ!
おかあさん買うから! カーテンもこういうのに替えないとダメよ!」
あれこれ言いながら賑やかに去って行かれました。
気持ちのいい敗北感を味わった、秋の日の午後でした。
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