
次の瞬間、草の中に飛び込み、何かをくわえてやって来る。
獲物だ。
さすがはトラ。
「トラちゃん、さすがっ!! すごいね~」
チーと一緒に一部始終を見せてもらって、感激!
あれ? トラ、獲物は?

チーが遊んでるのがそうなの?
いいの?
チーにあげたの?
チー、本物のネズミをトラからもらって大興奮。

ずっとオモチャのネズミしか捕れなかったからねぇ。

トラは生後2か月になる前から、ニャアが持ってくるネズミで遊ばせてもらっていた。
3か月のころにはすでにネズミの味も覚えたようだし。
トラは今まで捕ってきた獲物をチーの前で食べることはあった。
でもプレゼントしたのは初めて。
トラ~ありがとう。
大事な獲物、チーにあげることが出来るんだね。
チーの事、いつも怒ってばかりいるけど、家族として認めてくれていたんだね。
だんだんと日が落ちてきた。
空を見上げると、「猫の足跡」の雲が夕日に照らされてきれいだね。
いつものように少し距離を置いて座るトラとチー。

珍しくトラが自分からチーに近寄っていった。
ちょうどお彼岸だしね。
何となくニャアの気配を感じることが出来たよ。
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