子供がいないため、兄弟や、友人や、二つ隣に住んでいるお仲人夫婦らが色々と助けに来てくれている様子。
ゾッチャは猫友なので生活の手助けはしていない。
主に猫たちの様子を見に行ったり、奥様と他愛もないおしゃべりしているだけ。
旦那様は花が好きで、種をまいたり球根を植えて楽しみにしていると、奥様に雑草とともにむしられたって怒ってたな。
いつも旦那様がいた部屋から見えるところに植えてある薔薇。
花ガラが付いたまま。
先日、薔薇の剪定講習会に行ってきたので、伸び放題の枝が気になる。
もっとグッっと剪定すれば春には綺麗な花が咲くだろうな。
隣に小さな薔薇も植えてあった。今までに草に埋もれていて全く気が付かなかった。
「ああ、それね、家の人、花が好きだから色々植えてたみたいなんだけど。あたしは、花はさっぱりでねぇ。」
あいからずのんびりとした口調の奥様。
「先日、薔薇の剪定を習ってきたから、今度ハサミを持ってきて枝を少し切りますね。肥料も埋めとけばきっと沢山花が咲きますよ。」
「そうかい~悪いんねぇ。きっと喜んでくれるよねぇ」
「みんなが色々手伝ってくれるんだよ、有難いねぇ。なんだかトースターが壊れたり、炊飯器が壊れたり、電灯がつかなくなったり、いろんなところがいっぺんに壊れちゃってね。弟がトースターやレンジを買ってくれたりね。みんなが『ちゃんと食べてるんかい?』って野菜や米を持ってきてくれたりねぇ。有難いよねぇ」
そんな話をしているとふと・・・。
「でもね、○○さんが『生活が大変だっていうのに、いつまで猫を飼ってるんだい。あたしがぶちゃりに(捨てに)行ってやるよ』って言ってたって友達が教えてくれたんだよ。うちの人が生きてる時にも言われたことがあったけど、心配かけちゃいけないと思って黙ってたんだけどね。
家の人、最後まで猫の面倒は見るって言ってたから。
入院したくないって言い張ってたんだって、そういうこともあったと思うんだけどね。
だから絶対に猫をぶちゃるなんてこと・・・」
そう話しながら、奥様が泣き出してしまった。
「いけない、いけない。泣いちゃいけない。泣いちゃったら、家の人が心配しちゃう。ごめんね、涙なんか見せちゃって。」
○○さんというのは奥様の事を親代わりになって心配してくださる方。
いつも親身になっていろんなことを援助してくれているのが、たまにしか来ないゾッチャにもよくわかる。
そんな人に言われたら、逆らえないんだろうな・・・。
奥様の涙に引きずられて、ゾッチャもつい涙が出てしまう。
「大丈夫、大丈夫。あんなに可愛い猫達を捨てるなんて絶対にさせないから。
大きくなった子供をお嫁に出すように、猫達にも新しいお家を探すから。ね?
養子に出すんだったらいいんでしょ?お嫁に出すんだったらいいんでしょ?」
そう言って奥様の背中をトントンとたたき続けた。
旦那様が最後まで心配していた猫たちの事。
だけど、周りの人にとって猫って生活するのに邪魔な存在でしかない。
奥様と旦那様にとって猫たちは自分たちの生活を切り詰めてでも守りたい大切な存在だった。
こういう心のうちは猫友のゾッチャにしか言えなかったんだろうな・・・。
旦那様がお亡くなりになって、まだ日が浅いこともあり「子猫たちの里親を探しませんか?」と切り出しにくかったが、奥様の方から「なんとしてでも猫達の命をつなぎたい」という気持ちを伝えてくださいました。
親子兄弟が離れるのは辛いけど、こんなに小さな子が命を落とすのはもっとつらい。
離れ離れになっても幸せに暮らして、いつか虹の橋で再会出来たら~
そう願って幸せになれる道を探すお手伝いを始めます。
リアルな友達や知り合いがあまりいないゾッチャにとってはネコジルシが望みの綱。
どうか、猫たちが幸せを掴めますように。
そう願いながら猫たちの写真をどうしたら可愛く撮れるか・・・
明日もお邪魔して、かわいい子たちの写真を撮ってこようと思う。
まずは一番小柄な子から。

ママはキジトラだけど、パステルな色合いの子。
ほかの子よりも一歩遅れるの感じの子。

この通り、ゾッチャのお膝に乗って、爪切りも出来ます。
トイレは猫砂を使ってできます。
なでなで~普段は小屋の軒下のケージにいるから軒日が当たらず日中も寒いところにいる。
たまにお天気の良い日に出してあげると気持ちよさそう。

「おじさん、こんにちわ」

この家の主、13歳だという凶暴猫、チーも子猫たちには優しい表情。
冬は始まったばかり。
暖かなお家が見つかるといいね。

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