覚えてるかな、忘れてるかな。どっちでも嬉しいからどっちでもいいな。
窓際のベッドでまったりしていた壁太郎に向かって隣の部屋から呼びかけました。
「かべ〜! 壁ちゃん! 壁太郎! 壁太郎!」
最初は怪訝そうな顔をしていましたが、
あ、おまえかー!って感じで駆け寄って来てくれました。
泣きそうになりました。
壁はやっぱり賢いね。賢くて可愛いくて最高の猫です。
思い起こせば5ヶ月前。
衝撃の出会いがありました。

壁から出てきた謎の生き物にドン引きです。
ノミだらけで毛はゴワゴワしてるし顔も微妙。しかも成育不良。
貰い手いるんだろうか、そもそも育つんだろうか?
さらには水頭症疑惑。
不安で不安で仕方がありませんでした。
毎日スケールに乗せて体重を量る日々。

重いプレッシャーから救ってくれたのはネコジルシのみなさんのアドバイスや応援でした。
「大丈夫」
「壁太郎は元気」
「壁太郎は可愛い」
「うちの子にしたい」
私は言霊を信じています。
声援が自信となり、自信がチカラになりました。
この見えないチカラが良い風を運んでくれます。
壁太郎はネコジルシに育てられた子です。
そしてご縁もこのネコジルシでありました。
いろいろ遠回りをしてしまいましたが、母娘でご縁を結ぶことができたんです。
それもとっておきの良縁。
里親さんであるアプレミディさんは真面目で勉強熱心な方です。
猫たちをよーく観察して、対策を講じてくださっています。
にゃんこファーストです。
壁太郎トライアル中もつきっきりで様子を見てくださいました。
2にゃんの板ばさみで育児ノイローゼになりそうだったと笑っていましたが、
いろいろ気遣ってくれていたんだと、いつも後になって知るのです。
人として尊敬できる方です。
今回は預かりのすのさんが同行してくれました。
本当は自分ちの子にしたかったけれど、諸事情により断念したすのさん。
ミロちゃんはひとりっ子の方がよかったのでは?と打ち明けた私に、
「分離不安があるミーちゃんだから、ママさんに依存するよりも、
壁太郎に依存した方がストレスが少なくて良いと思う。
猫同士ならずっと一緒にいられるでしょ?
うちは2匹は無理だったから、アプレミディさんちでよかった。
親子で一緒に迎えられてほんとうによかった。」
と、すのさん。
ミロちゃんをたくさん愛してくれたすのさんが言うんだから間違いないね。
気持ちが軽くなりました、ありがとう。

私は壁太郎が大好きでした。
ずっと一緒にいたかった。
壁太郎が大人になる姿を見たかった。
壁太郎の一番でいたかった。
でも、私は約束したんです。
かならず壁太郎をいいところへ連れて行くと。
壁太郎が主役になれるおうちに案内すると。

約束は果たせた気がします。
そんなわけで私も今日から壁ちゃんの一ファンです。
壁太郎の一番は無理だけど、壁太郎の一番のファンにはなれるはず。
ライバルはたくさんいて手強いですけどね。
そうそう、新しい名前は「壁太郎」になりました。
「か」のつく他の名前にもトライされたようですが、
壁太郎はかたくなに「壁太郎」にしか反応しなかったようです。
もしかして壁太郎、その名前気に入ってる??
壁太郎、壁から出てきたのが君でよかったなあ。
たくさんの可愛いをありがとう。
これからも、壁太郎は壁太郎のままで生きていってください。

卒業おめでとう。
最近のコメント