仕事先いつも行かないエリアにおじゃまして…
とある現場のお話です。
現場に到着ー^ ^
その時顔を出した2匹の若いにゃんこ♡
ここにもにゃんがいるー^ ^可愛いーと
思ったのもつかの間…
ちょこちょこっと顔を出してきた若い1匹の茶トラ
一目でわかる
ぐちゃぐちゃの傷だらけ…
暑い夏の日
かさぶたになることもなく、ジュクジュクした
痛々しい傷を後ろ脚で掻きむしって…
痛い、かゆいの繰り返しなのでしょう…
見るからにひどい傷…

ひとまずは仕事を済ませて…
とりあえずは車に乗せてあるカリカリを
あげあげ…
目の前に現れた3匹の猫はどの子も懐っこく
ゴロゴロスリスリとまとわりついてくる。
人馴れしているからどこかの飼い猫なのでしょう。
痩せてはいるものの、ガリガリではない
姿にまだ安心して、お腹が減っていたのか
がつがつ食べる姿をただ見守ってたら、
おとなりのおばあちゃんが出てきて教えてくれました。
二軒隣の飼い猫なのだと…
でも帰宅も遅く、いつもお腹を空かせて
うちにくるからご飯をあげているのだと…
ちょっと来てみなーと呼ばれていった先には
手のひらサイズの子猫が1匹
やんちゃ盛りのピョンピョン期が2匹
母猫と思われるミケ猫と白キジに黒猫に…


え?何匹いるの?
軽く数えただけで10匹はいる…
しかも、外傷がひどい子と
あからさまに猫風邪にかかって目が
くちゅくちゅしてる子が何匹か
生まれたばかりの子ニャンもくちゅんくちゅんと
クシャミしながら目やにに鼻水…
そしておばあちゃんは続ける。
何日か前にもまた子猫が生まれてまだいると
そして、あの子はお腹が大きくなってきたのと。
一瞬で頭をよぎる「多頭崩壊」の文字。
正直、最近は見て見ぬ振りをしてました。
ボランティア。
そんな活動は私には出来ないと痛感してたから。
今うちにいる子も元々は保護猫。
縁あって出逢って、過程に色々と本当にあって
今に至ります。
譲渡先が譲渡した方が良い方ばかりではないと
それが必ずではないのだと、知りました。
大切に短い期間だけでも育てた子達を
私は手放せなかった。
兄弟がバラバラになるのも…
優しくて素敵な方と出会い
オンリーワンでただただ愛して貰えたかもしれない
可能性を私は潰しました。
譲渡先がなかなか決まらずに
「保護猫」「ノラ猫」なんて肩書きが
付いたままは嫌だったんです。
私のワガママで、引き取った6匹の子猫たち。
あっという間にウチは定員オーバーに。
なにが幸せかはきっと彼らが決めることでしょう。
でも無類に溺愛し続けると決めた
ちょっとだけ前のお話。
今の仕事をし始めて、お外に出ることが増えたから
色々な土地で様々な子達と出会うことも多く
でも、それぞれの土地でそれぞれに
面倒をみてくれてお世話をしてくれている
地域の方たちがいて、そんなに心配もなく
(本当は心配ばっかりしてますが…w)
通り過ぎてきました。
初夏の6月。
少しでも猫知識がある方はご存知でしょう。
今からゾクゾクと妊娠→出産の時期真っ只中です。
知識が浅はかでもわかる。
この、今現状10匹越えの状況が良い状況ではない
ことを。
すぐにとてもよくして頂いてるボランティアさんに
連絡。相談。県の援助で手術を受けることの出来る
チケットを申請しました。
当たるかどうかはわからないけれど、
これ以上増えないように…ただそれだけ。
ボランティアさんは全国にいて、
活動をしてる方もたくさん。でも思う。
飼い猫が沢山の私にはもう保護してあげる
ことも出来ません。
出来ることなんか本当になくて…
本当に悔しくなる。
もし里親募集をしてあげられたら
保護して病気を治してあげられたら
してあげたいことはたくさんなのに…
きっと保護して手を掛けたなら
また手放せなくなるでしょう。
手放す覚悟をして保護したならば
うちの子達にもリスクが及ぶでしょう。
仕方ない。どうしてもあげられない。
そんな自分がただただ悔しくて仕方ない。
全ての子は救えない。
何度も何度もその言葉を言い聞かせて
これ以上増えない為だけに手術の手配をする
なんの為の行為なのでしょう。
これからまた増えて増えて殺処分されない子を
減らす為でしょう。
わかっているけど、今を生きてるあの子たちは…
まだいる環境は最悪ではないと
ボランティアさんは言ってくれました。
餌やりさんがいて、交通量の多い道路からは
離れているからと。
保護することが全てではないし
全ての子を保護なんか出来ない。
でも目の前にいる病気や怪我の子をも
見て見ぬ振りも出来ないし
もう心の中葛藤が止まらない。
増やしたのも、怪我や病気が悪化したのも
人間の「無知」や「放置」、「無関心」が
原因です。
餌をあげるなら病気や怪我にも
手を掛けてあげてほしい。
餌をあげるなら寝床や雨宿りの場所を
あげてあげてほしい。
そのまま無償に大事に愛してあげてほしい。
身体は小さいけど、感情を持った命です。
どうしても放っておけずに酷い子だけを
捕獲して病院に。
きっと私がやっていることは偽善者ぶった
自己満足のたわものです。
でもすこしでも痛いと痒いを取り除いて
あげたかった。
人馴れしてるから抱っこも洗濯のネットも
嫌がることもなく、本当におりこうさん。
下手したらうちの子よりおりこうさんなんじゃ?
と思うほどに。治療で傷を触ったり薬や注射も
暴れることもなく、ビクビクだけして
身をまかせる姿に…
暴れて暴れて引っ掻かれた方がまだラクだったかも
しれません。君に今、辛い苦しい思いをさせてるのも
私たち人間なんだよ?と本当に思うのに。
ただ、身を任せてくれたその子に
ごめんなさいが尽きませんでした。
保護してあげられないから現場に戻すしかありません。
保護をして今いる仲間達のもとに戻れなくなる
可能性だってあるもんね。
何度も何度もそう言い聞かせて送って行った帰り道。
飼い主さん宅の灯りがついてて
お話できました。
今、病院に連れて行って薬を塗ってやって
ほしいとお願い。
でも話を聞いたら
やっぱり言われた。
「うちで飼ってるわけではないの」だと。
ただチビっ子が可愛いから世話をしているだけなのだと。
一緒に出てきた5歳くらいの女の子が
一生懸命に話してくれました。
「茶色は怪我しててねー。怪我してるからいらないから
おねいちゃん持ってっていいよー」と。
この子はねー可愛いんだよー。抱っこしてみて?と
生まれて2ヶ月くらいの子猫を連れてきて
くれました。
誰が悪くて、誰が間違っているのでしょう。
悔しくて悲しくて苦しくなる。
ただ思うことは助けたい。と、幸せを願う
ただそれだけなのに。
また様子を見にきますと言って帰ろうとした私の
足元に甘えてスリスリしてくれた茶トラの子。
嫌なことをたくさんしてきたのに無類に甘えて
くれるこんなおりこうさんを残して
帰ってくることしかできない自分が情けない。
帰り道、あの子の優しい甘えたいがズボンに
くっきり。

こんなに血だらけになって、それでも人が大好きで
今を一生懸命生きている子がここにいます。
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