野良猫さんは、保菌感染している場合があります。
猫さんから人間に感染する病気もあるので、少しまとめてみました。全部は網羅出来てませんので参考までにです。
1)重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
【感染経路】
猫さんに付いていたマダニに咬まれることで感染する。
【潜伏期間】6~14日
【症状】
発熱、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血、
神経痛、リンパ節腫脹、出血症状、血小板減少(10万以下)、白血球減少(4,000以下)、肝機能障害(AST・ALT・LDHの上昇)、意識障害、等
【致死率】10%~30%
★4類感染症で、法律で「届出伝染病」に指定されています。4類感染症には、狂犬病・デング熱・日本脳炎など有名な病気もありそれと同等に扱われています。
2)猫引っ掻き病
【原因と感染経路】
猫に引っ掻かれた傷から、ボルデテラ菌という最近が侵入し感染する。猫の9%が保菌していると言われている。
【症状】
発熱、食欲不振、化膿、腫脹、潰瘍化、リンパ節腫脹、等
【治療】
抗生物質や沈痛解熱剤の内服。
重度な時は点滴。
3)回虫・ノミ
《回虫》
【感染経路】
経口感染。
猫さんの排泄物で汚染された土壌をうっかり素手で触り口にしてしまったりで感染する。小児が感染しやすい。
【症状】発熱、腹痛、等
希に〔幼虫内臓移行症〕になってしまう場合もある。回虫は本来人間は宿主ではないため、回虫の幼虫が体の中を移動してしまうことがあり、様々な臓器に移動するので、幼虫が入ってしまった臓器により、重篤な症状になってしまったりがある。例えば、脳に移行すると、意識障害、痙攣などになったりする。
【治療】症状による。
《ノミ》
【感染経路】接触感染
【症状】痒み、腫脹、等
【治療】痒み止め(内服、外用薬)
4)疥癬(かいせん)
【原因】ヒゼンダニ
【感染経路】接触感染
【症状】
強い痒み、ヒゼンダニが皮膚の下で穴を掘りながら移動したりする。
【治療】
内服薬:(イベルメクチン、抗ヒスタミン剤、等)
外用薬:フェノトリンローション、オイラックス、硫黄剤、安息香酸ベンジル⇒使用には同意書が必要な薬。
5)サナダ虫 ⇒症状が出ない
6)Q熱
分かっているだけでなどがあります。
野良猫さんに優しくしたら、こんな病気をもらっちゃいましたあ!にならないように、接する時は気を付けたいところですよね。
私は飼い猫さんは【室内飼育】を推奨しています。
室内飼育ならば、猫さん自身が外で感染してくることを予防できますし、排尿・排便の様子も観察出来るので、体調不良にも早く気づけます。
猫さんに適切な治療を受けさせるのは、【動物愛護管理法】に項目があります。
それを怠ると犯罪として罰金とも示されてます。
人間と猫さんで病気を共有しないように、人間が気をつけてあげるのも【動物愛護】かな?と思います。
ちなみに、『狂犬病』も猫さんが感染源になりうるのはご存知ですか?
狂犬病は怖い感染症なのでまた別に書いてみたいと思います。

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