仕事で行った先の「倉庫の裏口のへんで子猫の声がする〜」
「へー」
「何日も泣いてるんだって。誰か連れて帰ってくれないかなーとか言ってる」
「帰れば?」
うーん、連れてくるかな?
子猫用のカリカリとか試供品があったような?
とかほんの少〜し心の準備。
だけど旦那さん、猫を持ち帰ることはなかった。
「連れて帰らなかったん?台風来てんのに。」
「連れに来るかと思ったし。」
むむー、泣いてる子猫ってのに何かあったらこっちのせいかい。
自分でつれて帰らんのなら、余計なラインよこすなし!
大雨の音と、喘息が出てるので余計にイライラしてよく寝られなかった。
そして昨日、どうしよう〜どうしよう〜
どうしたらいいんだろ。
別に旦那さんだって、声を聞いただけで、どんな子猫かも見てないし。
搬入口とかって部外者立ち入り禁止だろうし。
あーーーーー!!
でもね、ネコジルシのお友達はみんな頑張ってる。
もう無理って言いながらも、さらにちょっと頑張ってる。
もう一度、友の日記を読む。
もうー、なんとかなるかも知れないし!!
不要不急の外出は控えていたけど、重要至急の事態だよね?これ。
キャリーとバスタオルとカリカリとウェットを車に投げ入れてとにかく出発。
搬入口通路に侵入。
そのまま従業員駐車場の空いてるとこに停めた。
ショッピングモールの搬入口なので、複数店舗の従業員がときおり通る。
出勤、退勤の人だろう、私服の人もいる。
では! 堂々と!
搬入口の反対側は線路が通っている。
こんな所に入り込んだら、拾う神にも巡り会えなそう。
サクサクと植え込みのそばを歩きながら、
「ミャ?ミャ?」と呼びかける。
反応してくれるかな?
トラックが入って搬入してたり。
これじゃ怖くて出て来ないかも。
もう一度、従業員駐車場付近を捜す。
ん?
猫じゃらしの間から猫が!
![](/img/diary_image/user_49523/detail/diary_178003_2.jpg?h=b064f5f3a1edebb89f15dd4c80af900f)
だけどどう見ても子猫じゃないよ。
ササーっと逃げる後ろ姿に確かにタマタマが付いてるのを確認できた。
![](/img/diary_image/user_49523/detail/diary_178003_3.jpg?h=b064f5f3a1edebb89f15dd4c80af900f)
大人猫だね。
がっかり。
こちらの様子を伺ってるので、しゃがみこんで話しかけてみる。
「ねえ、このあたりに小さい猫いないかしら。知ってる?」
![](/img/diary_image/user_49523/detail/diary_178003_4.jpg?h=b064f5f3a1edebb89f15dd4c80af900f)
「この辺りのことはよく知ってるけど、タダじゃあ教えられないにゃ」
そう言ったかは定かで無いが、余裕のあくび。
せっかく来たけど、子猫は見当たらない。
もしかしたら、この猫が甲高い声で鳴くって事もありうる。
時々いるんだよね、子猫のような可愛い声でなく男の子。
コンクリの上に子猫用カリカリを少し出して少し後ろに下がる。
その猫はゆっくりと出てきて、カリカリを食べ始めた。
![](/img/diary_image/user_49523/detail/diary_178003_5.jpg?h=b064f5f3a1edebb89f15dd4c80af900f)
ツヤツヤだね〜頭のてっちょ、テカテカしてる。
それほど人を怖がる様子がないし、この猫は飼い猫か、スポンサーがいるようだね。
そっと手を出して頭を撫でようとしたら、サッと逃げる。
ごめん、ごめん、初対面なのに馴れ馴れしいよね。
お詫びにカリカリをさらに出す。
猫はまた出て来てカリカリを平らげる。
「美味かったよ、オバちゃん。だけど、今ここにいる猫はオレだけかにゃ」
![](/img/diary_image/user_49523/detail/diary_178003_1.jpg?h=b064f5f3a1edebb89f15dd4c80af900f)
そう言って見上げてくる顔はどう見ても苦労してる野良の顔じゃなさそうだった。
しばらく辺りをウロウロしてみたが、結局みなしご子猫は見つけられなかった。
「じゃあね、また大雨が降るから、早く避難してね。バイバイ」
子猫捕獲もドキドキするけど、立ち入り禁止区域に侵入したことに一層ドキドキした。
やれやれ〜これで安眠、と思ったけど、大雨の音と喘息の悪化と喉の焼け付くような痛みでまた眠れぬ夜を過ごした。
何やってるんだかー(-_-;)
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