5月2日 朝の出来事から
長い長い時間が過ぎた……
私は小さなこの子に
背中を擦って
保温の為に湯タンポを取り替える事しか
出来ないでいた……
ぐったりとして
ハッハッハッ……ハッハッハッ……
とても速い呼吸になってみたり
口を開け 肩で大きく呼吸したり
そんなこの子に
私は
「もぅ 十分頑張ったよ……」
何度も何度も声をかけた
時々 大きな眠気が襲う中
何時間か眠ってしまった
そして ハッ!!と目が覚めて
キャリーの中に目をやると
…………
あれ?
呼吸も少し落ち着いてる……
潰れてた目が すこーし空いてる……
左右に小さく揺らしながら
大きな頭を必死に持ち上げようとしてる
頭を撫でようとした時
耳をぴくぴくって動かした
そして後ろ足で
耳を掻き掻きした……
この子はまだ 生きようとしてるんだ
「生きてるよ」
「生きてるよ」
そして
急いでミルクを作った
恐る恐る
一滴を口元に持って行くと
大きな声で
「にやーーー……」
って鳴いた
なんて生命力なんだろう
こんな小さな身体で
なんて強い生命力なんだろう……
この子は強い
生きてくれる!って思った
そうだよね……
生きたいよね!!
私の気持ちが高ぶった
生かせたい!!
この子を生かせたい!!
でも
私じゃ無理だ……
この子は必死に生きようとしてるのに
このまま
私の所にいてもこの子はきっと助からない
私には命を繋ぐ力と知識が無さすぎる……
この子を保護した2日の夕方
相談してた先輩ボラさんから折り返し
電話がかかって来た
「私が引き取とりましょうか?」
私は断った……
先輩ボラさんの居るシェルターは
ここから1時間も離れた場所
たった一人で沢山の保護猫さんのお世話をされてる方に負担かけたくない……
そして
正直 私はこの子の事を諦めてたから
「静かに見守ります……」って言った
私は悩んだ……
このまま この子を最後まで責任もって
私が看るのか……
先輩ボラさんに負担をかけてまで
この子をお願いするのか……
でも この子を見てると
「生きたい!」
「生きたい!」
って言ってるように見えてくる
こうして悩んでるうちに
この子の命が小さくなってしまうなら……
悩んでやっと電話をかけてみた
「この子をお願いできませんか?」
「峠を越えるまで……
この子がミルクを飲めるようになるまで…
どうか
どうか
頑張ってるこの子に手を貸して下さい……
そんな申し訳ない気持ちと不安な中
「わたし 責任重大ね~」って
笑って返事をくれた……
涙が溢れた
ありがとうございます
ありがとうございます
5月3日 14時
ミルクと一緒に
先輩ボラさんに この子を託した……
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夕方電話をしてみた……
ドキドキ……
ミルクの飲みは悪いけど
ブドウ糖をけっこう飲んでくれたよ……
呼吸も来たときは速くて
大丈夫かな?って思ってだけど
今は落ち着いて 寝てるのよ……
そして
次の朝
先輩ボラさんからのメールには
我が家に居たときとは想像付かない
姿に涙が出た……
やっぱりスゴいな
だって…
「朝はお座りして私を迎えてくれましたよ」
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「生きてるよ!!」
あのまま
私の手元にいたら絶対に助からなかった命
やっぱりスゴいな
これがいままで培ってきたキャリアと知識…
消えそうな命を繋いでくれた
優しくて大きな頼もしい手…
感動と共に鳥肌がたった…
今度は私が元気玉送るね!!
チビちゃん
頑張れ!!
頑張れ!!
でも その夕方には
「先程から呼吸がとても速くなって来ました」
と まだまだ落ち着かない
今も まだ 危険な状態の中
必死に命を繋ごうとしてくれてる
先輩ボラさんに…
必死に生きようとしてくれてる
小さな命 チビ猫ちゃんに…
どうか
元気玉が届きますように……!!
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