T…Trap(捕獲して)
N…Neuter(不妊手術を行い)
R…Return(元の場所へ戻す)
3日間でTとNとRを経験しました。
鹿島神宮のご加護と、デキるスタッフの素晴らしい働きのおかげで、
ケガや事故もなく、安全に不妊手術を終え、必要な子には医療措置を加え、
全頭無事に依頼者さんへお返しすることができました。
新聞社も3社取材があり、早速反響もあったようです。
とても大きい、はじめの一歩を踏み出すことができました。
私の理想は、1人のボランティアが10匹の猫を連れてくるのではなく、
10人の餌やりさんが1匹ずつ連れてきてくれることです。
そうすれば不幸な事故も防げますし、術後の管理も容易です。
今回の一斉では、ご近所さん同士、お隣さん同士が結託して猫を連れて来てくれるケースが見受けられました。
ナチュラルに地域猫です。素敵ですよね。
では行政やボランティアの役割はというと、
不妊手術した猫を地域猫にできるように根回しをすることと捕獲や運搬のお手伝いではないかと。
それが私の目指している、行政・住民・ボランティア三者協働の一斉TNRです。

猫の避妊手術を間近で見るのは2度目です。
1度目は設備が整っているけれど手術数が少ない開業医。
素人目に見てもへたっぴで1時間40分かかりました。
通常は40分程ですから、手際悪すぎです。
それに比べ、今回お願いした先生は、1匹あたり15分。
一般の獣医さんが手縫いなら、神の手はミシン並みの速さと美しさ。レベルが違います。
それに伴う、麻酔管理の先生の手腕も素晴らしかったです。
吸入麻酔ではなく、注射麻酔ではありますが、
少ない麻酔で負担なく安全にできるのは、手術時間が圧倒的に早いから。
素晴らしい医療チームと優秀なボランティアスタッフで、
初めての一斉手術に臨めたことに心から感謝します。
手術中、先生に「先生『私失敗しないので』って言ってください」と言ったら、
「失敗しない、とは言えないけど、失敗してもそれをリカバリーするチカラはありますよ」
と、さらり。
なにそれ、カッコいいんですけど!
失敗といえば、私は失敗しました。
リリースした時にわかったのですが、捕獲した若いメスが授乳中だったみたいなんです。
餌やりさんに何度も確認しましたが気付かなかったようで…。
6匹捕獲したのですが、全頭メス。3匹が妊娠中。3匹が産後1週間~1ケ月でした。
手術日が大雨だったこともあり、残された乳飲み子がずぶ濡れで危険な状態で見つかりました。
すぐに病院に連れて行き蘇生してもらいましたが、無理そうだと言われて帰ってきました。
この時期のTNRは授乳中のメス猫に要注意だということ、身をもって実感しました。
手術しても授乳はできますが、生後まもない子は一日授乳できないことが命取りになります。
雨に濡れたり気温が低いと低体温で命を落とすこともあります。
母猫は麻酔をかけてしまっても気付け薬で覚醒させてすぐにリリースすることも可能です。
少しでも不安があったらその旨を獣医さんに申し出てください。
そんな騒動のなか、あちこちで子猫の鳴き声はするわ、カラスは寄ってくるわで、
どうしよう!?ってことになり、仔猫レスキューを召喚。
「美らまやーさーん!助けてー!」
颯爽と現れて、瀕死の乳飲み子と仔猫2匹を連れて行ってくれました。
あと数分で亡くなるよと言われた乳飲み子が今もがんばってくれてます。
私は早々に諦めてしまったけど、美らまやーさんは決して諦めたりせず、
やれるだけのことをやろうよと、入院させてくれたんです。
仔猫を保護するときの迷いのなさは男らしすぎて眩しかったです。
そして、お前たちはどこに隠れていたんだという元気な仔猫4匹。
いっちょまえにパッ!パッ!と空気砲を出してました。
こちらはねここ1013さんが期間限定の預かりさんを買って出てくださいました。

生後1ヶ月程。ゴハンもトイレもOK! すぐに里親募集がかけられそうです。
ねここさんは期待の超新星なのです。
モモに応募したばっかりに、私にこっちの世界に引きずり込まれて、
初TNR、初一斉手術、初マルシェ、初預かりと、ここ1ヶ月で目覚ましい活躍です。
そして私はというと、大人猫のヤスコを保護。

6匹リリースする予定で捕獲現場に来たのに、結局8匹保護。
増えとるやないかーい。

keshiさんに差し入れてもらった「にゃどれーぬ」可愛くて美味しい。
スタッフ全員でいただきました。
ごちそうさまでした♪
怒濤の3日間を終え、借りてきた捕獲器を洗ってホッとひと息。

来週は伊勢崎TNR一斉手術です。
こちらはボランティア主体なので50頭が集まります。
気合い入れないと。
安全第一で無事に手術が終わりますますように!
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