ほかの兄弟たちが離乳して、缶詰やドライフードを食べられるようになった頃も、ビスコは食べても気管に入りそうになってむせてしまい、やはり自力で食べられませんでした。
飲み水さえも、しょっちゅうむせてしまい、気の毒を越えてある意味悲惨なビスコでした…
そこで、粉ミルクと離乳用の粉ミルクみたいなもの(溶かすとおかゆ状になる)を混ぜて液状にし、毎日2~3回、シリンジを使って飲ませ、栄養を取らせました。
本当は、専用の高栄養の液状フードを常に与えられたらよかったんですが、フードの金額と自分の給料の折り合いがつきづらく、頻繁には専用フードを与えられませんでした。
さて、そうしてビスコの食事は常に人の手によって与えられ、痩せてはいたものの、なんとか成長していったところで、先生から口蓋裂を塞ぐ手術の提案がありました。
確か3月くらいのことだったと思います。
どのようにして塞ぐかというと…

絵でも分かりづらいと思いますが(汗)
ビスコに残されていた、少ない面積の上顎の硬口蓋をスライスし、空いている空間を塞ぐように開いて縫う、という方法でした。
(絵でも文章でも分かりづらい…)
いずれ何らかの処置をしなければ、ビスコは一生上顎が足りないまま、自分で栄養も取れないまま、ということは分かり切っていたので、上記の手術法が素人目には衝撃的なものではあったけれども、お願いする以外ありませんでした。
懇意にしてもらっている先生は、他県から何時間もかけて患者が来るくらい腕がよく、信頼のおける方だったので、先生を信じてビスコを託しました。
ここから、ビスコはあまり家に帰れない期間が続きました。
というか続いています。
続く。
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