車で猫を轢き殺してしまったトラウマがあります。
先日ジイジの検診の時に、
動物病院近くの住宅地の県道で、
黒猫が車道に飛び出してきて、
久々にフルブレーキを踏みました。
幸いブレーキが間に合い、対向車もなかったので、その猫は無事に通り過ぎました。
後ろからクラクションを浴び、
我に返り車を出しました。
直ぐに車を出しましたが、
心臓はバクバクとし、
珍しく動揺してしまったので、
近くにあったコンビニに車を止めました。
嫌なことを思い出してしまいました。
20歳位の時に、車で同じように飛び出してきた猫を、避けることが出来ず、
結果として轢き殺してしまったトラウマ。
夕方でした。
直ぐに車を路肩に止め、轢いてしまった猫にかけよりました。
まだ息があり、
何とかしなきゃ！と夢中で、
自分が着ていたMA-1ジャンパーを脱ぎ、
猫を包み車に乗せました。
携帯電話を持っていなかったので、
近くの公衆電話から祖父に泣きながら電話をしました。
祖父は、自分が獣医に電話をしておくから
そこに行くように、
自分も病院に行くからと指示をしてくれました。
無我夢中で運転しました。
「ごめんね！」
「もうすぐ病院だから！頑張って！」
何度も何度も声を掛け、
10キロ近い道のりを、自分でもどうやって
来たのかも分からないまま、
病院に付きました。
祖父が既に待っていてくれました。
祖父が猫を包んだジャンパーを持ち上げました。
でも…
猫は息を引き取っていました。
私には、そこからの短時間の記憶が未だにありません。
覚えているのは、
暗闇の動物病院のベンチで号泣し、
祖父が段ボールに入った猫の遺体を大事そうに持ち、
「お前が悪い訳じゃない。」
「放し飼いにするヤツが悪い。」
「泣いても命は戻らない。」
「この子をちゃんと供養してやろう。」
そんな言葉をかけてくれました。
獣医さんも、
「しゅらもこの猫も運が悪かった。」
「でも、見捨てずここまで来れたんだから、自分をそんなに責めたらダメだよ。」
と言ってくれたのを覚えています。
祖父の家の敷地には馬頭観音様があります。
そして所有の動物の墓石もあります。
祖父は次の日、
その猫もそこに入れてくれました。
泣きながら謝っても戻らない命。
冬の寒空に揺らぐ線香の煙と香り。
祖父は、
「辛い経験をしたけれど、忘れてはいけない。」
とポツリと言いました。
私は３日間、胃が食事を受け付けず、吐いたりしました。
あの猫が、野良猫だったのか、飼い猫だったのか？未だに分かりません。
放し飼いの猫が居なくなりました！
な人に、
こんなこともあるんですよ？
と、私は切々と問いたい。
放し飼いは、猫を危険に曝すだけでなく、
見知らぬ誰かに、トラウマ並みのダメージを
与えること。
私はその猫に許されたでしょうか？
猫を轢き殺してしまった事実に「時効」はありません。
一生心に背負って生きていくものです。
その猫のように、不幸な目に遭う猫が居なくなりますように…。
私の様な思いをする人が出ませんように。
ぺったん したユーザ
ぺったん
最近のコメント