2016年申請失敗後、登録を眼中におき、2018年に始まったノネコ捕獲殺処分3000匹、10年計画
あくまでも自然保護が目的です。
捕獲された“ノネコ”の収容期間は5日(!)、里親が見つからなければ即殺処分
相変わらず続けられていますが、ヴォラさんたちの必死の活動により、東京等に送り出され
今年一月末までに191匹捕獲、避妊手術ミス等2匹死亡以外は譲渡され、処分なし
もういっぱいいっぱい、明日殺処分があっても不思議はない状況です。
捕獲された個体の2割は、飼い猫であったり避妊済みであったり…
流入を考え、捕獲エリアを広げています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000033795.html
世界遺産 奄美・沖縄「ネコ3000匹駆除殺処分計画」中止要請書を小泉環境相、IUCNに提出
「世界遺産=観光地」として見る人の大いなる誤解
https://toyokeizai.net/articles/-/440576?page=2
われわれ日本人は、「世界遺産」というと、登録されることで観光地化されると思っているフシがあるが、世界遺産というシステムの制度趣旨は、実はかなり異なっている。
要するに、世界遺産に関しては、「保護」が制度の目的の中核をなす。
はい!私もまるっと同感です。
奄美のクルーズ船誘致計画
http://amamishimbun.co.jp/2019/08/23/20061/
2017年、「島嶼=しょ=部における大型クルーズ船の寄港地開発に関する調査の結果」を
国土交通省が発表、それに基づき、西古見地区へのクルーズ船寄港地誘致を推進。
紆余曲折、WWF等自然保護団体の反対もあり、町民の十分な合意に欠け、2019年断念を発表
町長の会見を見ると、世界遺産登録を足がかりに、観光地化を進めたい様子がわかります。
しかし観光地化と、世界遺産登録条件の自然保護の共生は難しいもの…
世界遺産に登録されれば、観光客は1,5倍になると計算されていて(2017年)、
それプラス大型クルーズ船が定期的に寄港となれば、人の動きは激増。
昨年のコロナ禍で人の動きが減った西表島、特別天然記念物・イリオモテヤマネコの交通事故死はゼロ
22年ぶりだそうです。
自然の保護…ネコ退治だけで解決するものではないと思います。
↓4年前に殺処分問題が注目された際上げた日記で、ヴェテランヴォラさんのコメに、私が入れたレス
自然は大事、これには全く異論はありませんが、世界遺産登録(観光客1.5倍増)のためと言うのは納得しかねます
本気で自然保護に取り組んで欲しい…観光客が増え、自然破壊にもつながったケースも少なくない、猫を全頭島から撤去で、片付く問題ではないと思っています
クルーズ船誘致計画が軌道にのっていたら、登録は難しかったのではないでしょうか…
登録時の状況をキープできなければ、取り消しとなります。
直近、英国港町リヴァプール、サッカー場とクルーズ船発着港を建設、今回3件目の取り消し決定です。
登録はゴールではなく、スタートです。
ローマ、護ってきた遺産
イタリアは、世界遺産登録数トップを誇る観光大国です。
特にローマは2000年の歴史を持ち、ヴァチカン市国と併せ、中心部ほぼ全域が世界遺産
「ローマっ子はラッキー、ご先祖様の遺産で食べていける」と、かつて私は言っていました。
が、放置してあったのではなく、努力して護って来たものである、と最近見方を変えています。
古代ローマ vs キリスト教社会…二大勢力がローマの歴史、
古代ローマの影響は、欧州全土(以上)に及び、後進の教会はライヴァル心むき出し
サン・ピエトロ広場の、カリギュラ帝時代(1世紀)に持ち込んだ古代エジプトのオベリスク(記念柱)
…ローマがエジプトを征服した証、天辺にのっているのは教会のシンボル十字架
エジプト <古代ローマ <教会 の力関係を、教会目線で誇示
右はトラヤヌス帝(2世紀)の功績を刻んだ柱、上に載るのはイエスの一番弟子サン・ピエトロ像
いずれも古代ローマの権力シンボルの上に、キリスト教の象徴が載っています。
古代闘技場コロッセオ、西暦70―80年に建造、血なまぐさい戦いをショーとして庶民に提供
当時のモザイクに残るグラディエーター(剣闘士)、文字で残る説明もあり資料を元に描かれた絵画
敗者への審判を観衆に仰ぐ、ドヤ顔の勝利者 ⇛ 観衆が親指を下げている(=殺せ)様子、
キリスト教徒処刑の、ライオンやトラが地下から登場する様子…この“エレヴェーター”は今も残ります。
キリスト教が浸透すると、野蛮な生死をかけたショーは中止、
石材は剥がされ教会建築に利用…ローマの芸術建造物は、教会により多くが破壊されました。
キリスト教を公認した、偉大なる(業績はそこそこ)コンスタンティン帝と間違え、
破壊を逃れたマルクス・アウレリウス帝(映画グラディエーターの皇帝)の、3世紀としては珍しい騎馬像
後ろはルネサンス期の天才ミケランジェロが、当時の法王命により手を入れた、ローマ市庁舎
コロッセオは何度かの地震によるダメージがあり、そのたびに修復、特に大きなものは1800年代
…赤丸内、ボコボコしていますが、崩壊を防ぐために、支えのような壁が建造されました
矢印の白い石は、修復を命令した法王ピウス9世の碑。
教会にとって目の上のこぶ的存在の古代ローマ、しかし文化遺産としてリスペクトした教会の一面です。
戦前ムッソリーニの時代に、遺跡を真っ二つに割って造った、コロッセオに続くForo Romano通り
しかし地下には遺跡が残してあり、通路で両側の遺跡がつながっています。
ローマの街にとって、歴史は何よりも大事なもの…遺跡や建造物を壊すことは、長年許されていません。
得るものと失うもの…
秤にかけた場合、イタリアは遺産(歴史)を失うことに恐怖を覚える国民性であると、観察しています。
我が国の世界遺産(令和元年7月現在 合計23件)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/culture/kyoryoku/unesco/isan/world/isan_2.html
これに奄美・沖縄が加わりました。
鎌倉は1992年に申請、あっと驚く却下…古い町並みは、ほぼ全部が再建のためだと記憶しています。
自然大好き歴婆の私が興味を持つのは、自然的遺産はもちろんですが、やはり日本独特の歴史絡み
特に近年登録された、『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』に惹かれます☆彡
この登録を知り、興味を持った映画『沈黙ーSilence』を、最近じっくり時間をかけて鑑賞
伊語のみ、一応理解できたみたい^^;
無信心ながら、かねてから関心のある“信教”、特に聖職者のものに、いっそう興味を持ちました。
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