
モモの体重は3kgになりました。
抱っこも怖くなくなりました。
野生の猫の母親は、子猫がある程度大きくなると、子猫をつれて縄張りを回ります。
子猫は、そこで、ひとりで生きていくために必要なことを学びます。
母子がお別れしなければならない時間が迫っています。
母猫も子猫も一生懸命です。
私は、野生の猫の母親となって、モモを教育することにしました。
休みの日に、モモを連れて縄張りを探検します。
私の家は自宅兼会社で、2階が私達の棲家、1階が会社です。
1階にはオフィス、応接室、実験室、倉庫、台所、お風呂があり、それらが私達の縄張りです。
モモはこの探検がとても楽しいようでした。
めずらしいもの、面白いものがたくさんあります。
私の後ろをチョロチョロとついてきます。

倉庫に入りました。
そこには、会社の物が入った段ボール箱がたくさん積んであります。
モモは、我慢できなくなり、段ボール箱の上をぴょんぴょん飛び回りはじめました。
「モモ、そこはだめだ」、私はモモを捕まえようとしました。
しかし、モモは素早く逃げます。
モモは、この追いかけっ子が、面白くてたまりません。
私はどうしても捕まえられません。
私は空の段ボール箱におびき寄せることにしました。
「モモ、ここに来い!」、私は段ボール箱の口をモモに向けました。
モモは、まだ人を疑うことを知りません。
勢いよく段ボール箱の中に飛び込みました。
「ウギャー、フギャー」モモは大声で叫び、段ボール箱の中でバタバタ暴れます。
モモの確保は大成功、その日の探検は終了です。
*モモを捕まえる時、同じ手口は一回しか通用しません。
数年後モモが家を飛び出し床下に潜り込んだ時、マタタビを使っておびき出し捕えました。
しかし二度目は、匂いにつられて近くまで来るのですが、警戒して出て来ませんでした。
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