日本国内、猫が大繁殖している場所ばかりではありません。
TNRしないで、保護に専念できる地域はたくさんあります。
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私が関わっている野良猫の保護地も、その一つです。
場所は、市街地から車で30分ほどの山の中です。
猫たちの多くは、街の人が車で運んできた、捨て猫です。
食事、住居、病気の治療などの世話をしています。
人里から離れており、猫たちが住民に被害を与える心配はありません。
他の場所では食べて行けないので、移動することもありません。
ここではTNRとは逆のやり方をしています。
まず保護して世話をして、その後、必要に応じて避妊します。
手術した後リリースというのは、ありえないことです。
四国には、この様な野良猫の保護地がいくつもあります。
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さくら猫活動の団体は、TNRを全国に広げようとしています。
愛媛県はまだあまり多くないですが、その活動家がいます。
彼らは、地元の人の保護活動を無視して、強引に野良猫を捕獲しようとします。
猫が何者かに誘拐され、お腹と耳を切られて戻ってくるという怪事件が、時々起こります。
これは愛媛県だけではないようです。
他県の方から、同様の事件が起こったことを教えてもらいました。
むやみやたらなTNRは、野良猫たちに多大な苦痛を与えます。
その苦しみがどれほどのものか、知ってほしいのです。
TNRで、妊娠した雌猫が捕獲されたら、どうなるかご存知でしょうか?
私の知る限りでは、お腹の子供を子宮、卵巣と一緒に取り出します。
子供は冷凍庫で保存してまとめて廃棄させられます。
全ての活動家がそうするとは、思いたくないですが…。
ある活動家は、「その方が手間が省けて良い」と言いました。
お腹の子供の生命は、彼らにとっては、生命ではないのです。
母猫は、自分の子供がお腹にいることを知っています。
自分の子が子宮と共に切り刻まれる、母猫の悲しみがどれほどのものか、想像してみて下さい。
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猫はストレスに非常に弱い動物で、恐怖によって死ぬことが珍しくありません。
人に慣れていない猫は、病院に連れて行っただけで、時々ショック死します。
うちのモモは生まれついての家猫ですが、危うく死ぬところでした。
保護地の、あまり人に慣れていない2匹の猫が、病院でショック死しました。
また元野良猫を病院で治療させようとした矢先にショック死したという話を聞きました。
このようなことが、よく起こるのです。
TNRで強引に捕獲された猫の恐怖は如何ばかりかと思います。
手術前にショック死した猫は少なくないはずです。
TNRで、捕獲時、手術前、手術中、手術後に死んだ猫の実数は、決して公表されません。
愛媛県の青島は、別名、猫島と呼ばれています。
数年前さくら猫団体がTNRを実施しました。
野戦病院のような仮設施設で、一斉手術が行われました。
40~50匹の雌猫を避妊手術した際、1匹の猫が手術中に死にました。
たった1匹かと思われるかもしれませんが、この島の猫は、野良猫というよりは放し飼いの猫に近く、人に慣れており、他の地域の強制捕獲された猫に比べるとストレスは少ないです。
それに手術後、島の人達がケアします。だから犠牲者1名で済んだのです。
もう一つの問題は、さくら猫団体が、手術の失敗を一切公表しないことです。
青島は地元だったので情報を入手することが出来ましたが、そうでなければ知ることは出来なかったでしょう。
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最近となりの県の、野良猫保護地に行きました。1年半ぶりのことです。
以前と、すっかり様子が変わっていました。猫の数が減っていました。
全部さくら耳になっていました。
たまたまそこにTNRの活動家がいました。地元の人ではなさそうです。
私は、その人に、近くの別の保護地のことを尋ねました。
その人は、近々、そこも一斉捕獲をすると息巻いていました。
保護地の猫は人に懐いているので、簡単に捕まってしまいます。
野良猫たちにとって、保護地は、辛い思いをしながらようやくたどり着いた安息の場所です。
人に迷惑もかけない、増えることもない、静かに見守ってやればよいのに、何でそんな酷いことをするのでしょうか。
私は猫たちをTNRから守りたいのです。
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