(福岡市・31歳・会社員)
アッ!っと思った時にはすでに遅く、飛び出した猫を思い切りはねてしまった。
恐る恐る車を下りると、アスファルトで即死状態。
罪の重さに目がくらんだ。
さらに追い打ちをかけるように、子猫が4匹も出てきて死んだ親猫を取り囲み、泣いている。
『うそだろ』という言葉が力なくこぼれた。放っておくわけにもいかず、親猫の死体と子猫を空き箱に入れて持ち帰った。
庭先に親猫を埋めて小さなお墓を作り、心から冥福を祈った。子猫の方はというと、とにかく飼ってくれる人を探し回った。すると心ある友人が3人、1匹ずつ引き取ってくれることになった。
そして家族の承諾を得て、残りの1匹と僕の生活が始まった。
あれから2年が経過し、小さかった子猫も今ではデブ猫になりつつある。
親猫の命日。お墓に線香をあげ、手を合わせて目を閉じる。命を奪ってしまった謝罪と、子供たちはみんな元気で過ごしている事を報告する。
そんな中、うちの猫はというと、縁側で心地良さそうにお昼寝していた。
★不幸な猫ちゃんが1匹でも減るといいですね。
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