
前日の夜に捨てられたようで、かなり弱っています。
白と茶トラの1匹は、お尻が汚れています。
下痢というより、体液が滲み出したような感じです。
生後すぐに親から引き離され、一晩放置されて、体調が崩れてしまったのだと思います。
皆へその緒が付いたままです。
生後間もない子猫には、母親が必要です。
先に保護した捨て猫親子の母猫に、母親代わりになってもらおうと思いました。
私は家に戻り、母猫に赤ちゃん達を引き合わせました。
母猫は、赤ちゃんを優しく舐めました。

これはうまくいくと期待しましたが、肝心の母乳を飲ませようとしません。
母猫の乳房に触ってみると、ずいぶん変化していました。
授乳していた時は、乳首が大きくて固く、乳房に張りがあり、母乳で濡れていましたが、今は乳首が小さく柔らかくなり、乳房の張りも無くなっていました。
もんでも母乳が出ません。
思えば最後の子が離乳して半月以上経ちます。
子供たちもこんなに大きくなりました。
(左から兄の茶白A、弟の白黒、兄の茶白B、5月に保護した茶白)

お乳が出ないのも無理はありません。
母猫は、申し訳無さそうな顔をしていました。
赤ちゃん猫は、私が育てるしかありません。
4匹の体重は、白90g、茶トラ3匹それぞれ90g、100g、105gでした。
ちなみに、猫の出生時の体重は、約100gと言われています。
赤ちゃん猫は、体が冷たくなっていました。
自分が暑い暑いと思っていたので、うっかりしていました。
赤ちゃんは、ちょっと前まで38~39度のお腹の中で暮らしていたのです。
ホッカイロを寝床に敷きました。
森乳サンワールドの子猫用ミルクを与えることにしました。
哺乳器やスポイトで飲ませましたがあまり飲んでくれません。
色々検討し、手のひらにミルクを落としそれを吸わせるのが、最も効果的なことがわかりました。

産まれたばかりの兄弟でも性格が様々で、素直なのと気難しいのがいます。
この方法だと、皆喜んで飲みます。
赤ちゃんは、手のひらを母親のお腹だと思うのでしょう。
指や手の凹凸部分をくわえたり、チューチュー吸ったりします。
赤ちゃんの吸い付く力は強いです。
しかし皆、飲む量が少ないです。
体重も増えません。
体調の悪かった白と茶トラの1匹が、保護して4日目に死にました。
そして、残った2匹の中のもう1匹(写真の下敷きになっている方)が、保護して1週間後に死にました。

この赤ちゃん猫は、体重が90gしかなかったのに、一番素直にミルクを飲んでくれて110gまで増えました。
しかし死ぬ前日に体調が悪くなり、ミルクが飲めなくなりました。
スポイトで1滴1滴落とすと、喉をごくんと動かします。
しかし数滴ほどしか飲めません。
最後は、苦しそうな声を出して、口を開けたまま死にました。
この子の死はとても辛かった。
4匹のうち、3匹死なせてしまいました。
発見が早ければ、助かったかもしれません。
捨てるにしても、少しの期間母親の元で育てれば、死なずにすむのに…。
産まれたばかりの赤ちゃん猫を捨てるのは、殺すのと同じです。
捨て猫は、刑事罰が課せられる犯罪です。
しかし猫を捨てた者が逮捕されたり、処罰されたという話を聞いたことがありません。
最後の1匹、一番気難しく、ミルクをなかなか飲みませんでした。
4匹の中では一番重く105gあったのに、一時は98gまで落ちました。
手のひらの哺乳が気に入り、よく飲むようになりました。
体重も増え始めました。
よく泣いて一番世話のかかるやつでしたが、こいつだけはなんとか生きられそうです。
最近のコメント