元々、東北地方に強い関心を持ったのは大学生の時に読んだ [遠野物語] から。
大人になってから何度も訪れたいと思うも、日々の忙しさだったり、地元愛知からの距離的なこともあり行けずじまいで何年も過ぎました。
やっぱり (行きたい)
と強く思ったのは、息子が東北地方を巡った4年前。大学で民俗学を学んでいた彼はひと月程かけて旅してその魅力について語ってくれました。
そんな矢先のコロナ禍で また 行けずにいましたが、ようやくです。
[遠野物語] は遠野地方土渕村出身の佐々木喜善から聞いた逸話、伝承を柳田国男が筆記、編集する形で出版されたものです。
現在の土渕町周辺がお話の舞台です。
[まんが日本昔ばなし] をTVで観ていた方は多いのでは。 その中のいくつかのお話は[遠野物語]の中から抜粋したと思われるお話です。
猿や狐、山男、山女、天狗、河童、座敷わらし などにまつわるお話。
最初に [卯子酉様] に行きました。地方に伝わる縁結びの神様で赤い布に願いを書いて、左手だけで結べられれば 成就すると云われています。
今も 沢山の赤い布が結ばれていました。
![](/img/diary_image/user_228649/detail/diary_276365_1.jpg?h=94b4431f7c438a4053714153a1554f81)
[かっぱ渕]
土渕村には河童が住むと云われる川や池、淵が幾つもありますが、この[かっぱ渕]の伝承が有名です。
とても雰囲気がありました。
遠野では [河童捕獲許可証]なるものが発行出来、
申請すると顔写真付きの免許証の様な許可証を発行してもらえます。1年間有効で、更新制となっており5度目の更新からはゴールド許可証となります(笑)
許可証を保持するものは、河童を捕獲出来れば賞金1000万円を貰える というもの(笑)
私も申請しました。
[かっぱ渕]
のすぐそばにある [伝承園] ここでは[遠野物語]の元となる伝承を柳田国男に聞かせた佐々木喜善の詳しい紹介、明治当時の家屋などが見られます。
![](/img/diary_image/user_228649/detail/diary_276365_2.jpg?h=94b4431f7c438a4053714153a1554f81)
オシラサマも祀られており、1000体以上のオシラサマが堂に。 私も一体祀らせてもらいました。
オシラサマとはこの地方の民間信仰で、ここで語られているのは 馬と夫婦になった娘の末路。悲しいお話です。。。。
この[伝承園]には天皇皇后両陛下もお見えになっており、写真やお使いになったスリッパの展示もありました。
![](/img/diary_image/user_228649/detail/diary_276365_3.jpg?h=94b4431f7c438a4053714153a1554f81)
![](/img/diary_image/user_228649/detail/diary_276365_4.jpg?h=94b4431f7c438a4053714153a1554f81)
山口集落のデンデラノ 60歳を迎えた者が追われたと云われる場所です。
[姥捨て山]のことですね。。。。
ここからほど近い所に佐々木喜善の生家とお墓があります。
![](/img/diary_image/user_228649/detail/diary_276365_5.jpg?h=94b4431f7c438a4053714153a1554f81)
[サムトの婆]
[神隠し]にあった娘が、親族に会うためにお婆さんになってこの地に戻ってきたと云われるところ。
早朝から一日かけて可能な限り遠野を巡りました。
訪れたかった場所には 概ね行くことが出来ました
静かで
空気が澄んでいて
眼の前に広がる原風景は
思い描いていた通りでした。
この地を訪れることが出来て よかったです。
明日、もう少し平泉を巡り帰路につきます。
お目通し頂けた皆様。有難う御座いました。
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