
可愛いです。
でも里親探しが大変です。
こいつらのために、健康で美味しいごはんを作ることにしました。
猫のごはんその8では、成猫用のごはんのレシピを紹介しました。
子猫用ペットフードというのがありますが、成猫用とどこが違うのでしょうか?
日本の「ペットフード公正取引協議会」が採用している、アメリカのAAFCO(全米飼料検査協会)の猫の栄養基準が、子猫用と成猫用とで違うのです。
子猫用の「総合栄養食」は、その基準を満たさなければなりません。
子猫用と成猫用とで数値の異なる代表的な栄養素は、下表の通りです。

子猫は、成猫より多くのたんぱく質とミネラルが必要とされているのです。
私は、猫の主食は肉(魚を含む)という考えなので、私の作るごはんはたんぱく質が不足することはありません。
しかしミネラルは、前回のごはんはカルシウム0.7、リン0.58、銅が8.6で成猫用の基準はクリアしますが、子猫用の基準には足りませんでした。
それぞれ1.0以上、0.8以上、15以上にする必要があります。
今回、ビタミン、ミネラル、そしてα-リノレン酸が豊富なおからと米ぬかを使用しました。
また、EPA、DHA、タウリン、コリン、りん、カルシウムが豊富な煮干しを使用しました。
ヨーグルト、アーモンド、ひじきに替えて、チーズ、胡麻、だし昆布を使用しました。

使用する材料の重量は以下の通りです。
・鳥モモ肉ミンチ 80g
・豚肉ミンチ 37g
・鶏レバー 28g
・ゆで卵 33g
・煮干し 12g
・チーズ 22g
・だし昆布 0.2g
・黒スリ胡麻 10.2g
・おから 20.4g
・米ぬか 5.6g
・卵の殻 1.0g
・DHC「マルチミネラル」 2.8g
合計 252.2g
このごはんの栄養素は下表の通り。子猫用のすべての栄養基準を満たしています。

値段は、前回の成猫用と同じになりました。
原材料の値段は大体、
鳥モモミンチ(100g120円)、豚肉ミンチ(100g120円)、鶏レバー(100g40円)、ゆで卵(100g40円)、煮干し(100g575円)、チーズ(100g256円)、だし昆布(100g675円)、黒スリ胡麻(100g191円)、おから(100g35円)、 米ぬか(100g12.5円)、卵の殻(タダ)、DHC「マルチミネラル」(1g11.4円)。
今回作った235g(水分57.5%)に掛かった原材料費は351円です。
アニモンダの「フォムファインステン グルメ 鶏・牛・ニンジン」(100g入りで330円水分82%)と同じ水分%に換算すると、100gの値段は63円、アニモンダの5分の1の値段です。
作り方は前回と大体同じ、前回の写真を参考にして下さい。
①鳥モモ肉ミンチ、豚肉ミンチ、おからはフライパンで一緒に炒めます。
おからを先に入れると熱が通りにくくなるので、肉がある程度焼けてから加えたほうが良いです。
②レバー、ゆで卵は別に作ります。
レバーは焼いた後ハサミを使って細かくします。ゆで卵も同様に細かくします。
細かくしたレバーとゆで卵を①に加えます。
③煮干し、チーズ、昆布、卵の殻、DHC「マルチミネラル」は粉末にしてかき混ぜ、まとめて①に入れます。
煮干し、昆布はフライパンで軽く加熱し水分を蒸発させた後、ミキサーで粉砕します。
チーズは、電子レンジで乾燥させ、箸やスプーンで砕きます。
食べてみました。
私は、前回のほうが美味しかったかな?
胡麻よりもアーモンドの方が風味が良い。
煮干しの量が多すぎるような…。
でも必要な栄養素がぎっしり詰まっているような味がして、悪くないです。
子猫たちは、喜んで食べました。
1歳になる保護猫達は、魚の缶詰のほうが好きです。
Noraは、やはり生肉が好きで、生肉に添えてやると一緒に食べます。

子猫用ごはん、成猫も食べられます。
魚が好きな猫には向いてるかもしれません。
味も品質も、プレミアムフードよりもいいと思いますよ。
原料は全て自然のもの、BHAや没食子酸プロピルなど危険な食品添加物は入っていません。
アニモンダ正規代理店のサイトには、大変興味深い事が書かれています。
https://www.germanpet.com/f/brand_animonda
これを読むと、他のプレミアムフードを与える気がしなくなると思います。
書いてることはほとんど正しいです。
「すったもんだアニモンダ」などとバカ騒ぎをしている人がいるようですが、そんな暇があるんだったら、愛する我が子のために真面目に栄養学を勉強してほしいものです。
これを読むだけでずいぶんためになります。
コストを下げるつもりでしたが、安いと思っていた煮干しがすごく高かったのが誤算でした。
次回はもっと安くしたい。
前回と今回の食材は、人にも健康に良いとされるごく普通の食材です。
総合栄養食ということで色んな食材をブレンドしましたが、毎回全部入れる必要はありません。
今日は鶏肉、明日は豚肉、たまにお魚というように日によってメニューを替えて、平均して色々摂るようにすれば良い。
人の食事もそうでしょ?
数値も、あまり厳密にする必要はありません。
生き物の体は柔軟で、必要とする栄養素を取捨選択して取り入れますので…。
至れり尽くせりの栄養満点のフードが良いとも言い切れません。
雑草が、石から溶け出す微量のミネラルを吸収するように、動物も必要な栄養素が不足がちの食品から吸収する能力をつけることが、特に若いうちは必要です。
日本の80歳以上の高齢者が長寿なのは、若い栄養不足の時代に鍛えられ、高齢になって栄養豊かな食事を摂れるようになったからかもしれません。
次回の猫のごはんでは、療法食について検討したいと思います。
最近のコメント