いつものように午後三時、庭で猫達を呼んだ。
ニャアと白はすぐに玄関前にすっ飛んできて、おやつを堪能し始める。
トラが戻ってこない。「トラ~~トラちゃ~ん、ミルク~」と呼びながら、門の方へ。しばらくすると、門の小扉の下をくぐってトラが戻ってきた。
口に何かくわえている。
ね・ず・み♪
トラはまだチューチュー鳴く活きのいいネズミをくわえていた。
「トラちゃん、すごいね!!カメラ持ってくるから待っててね」
すると声を聞きつけて、白がすっ飛んできた。
トラにタックル!
カメラを持って戻ってくると、すでにネズミは白がくわえてうろうろ。
傍によると「グウゥーー!!」と唸り声をあげる。
白、トラの獲物を横取りしたんだね。
チューチュー鳴きながら逃げるネズミを楽しそうにいたぶる。
トラは・・・そばによって黙って見てる。

そうしてるうちに、白はバリバリ音を立ててネズミを丸かじり。
横取りされたトラは残念そうに見える。
可哀そうなので、トラとニャアにクリチューをあげた。もちろん白の分は二人に分けてあげた。
白、君が今まで捕まえてきたと思っていたネズミはもしかして横取り品なの?
君の実績はゼロになっちゃったよ。
泣き真似してもダメだよ。

トラちゃん、横取りした白に仕返ししたほうがいいよっ
その枝なんかいいムチになりそうだね。

この出来事を旦那さんに話した。
すると意外なお言葉が。
「トラだって取り返す気があればとり返しただろう。それをしないのは別に、白にやってもいいって事だろ。ライオンだって、雌の方が子育てのために狩りをしてくるんだし、雄は寝てばかりいるようだけど、群れを守るのが仕事だろ。
猫だって雌の方が豆なんじゃないの。それが猫の世界ってものだろう。」
なんだか旦那さん、白を擁護してる気が。
同じ雄同士だからか?
でも、どう見ても白がこの家の縄張りを守ってるとは思えないんだけどな・・・。
最近のコメント