トラはニャアに追いかけられて、全速力で逃げ回る。
毎朝見ていた光景。
ニャアは白には戦いを、トラには走り方を教えていたね。
二人に役割分担させようとしていたのかな。
ニャアはどちらも出来た。
今更ながら、ニャアは凄い猫だったね。
今日はつまらないね、なんでだろう。
ママがいないことをわかってるのかな。
ニャアのお墓の前で暇そうにしている白。
写真を見てがっかり。
お墓の周りは草ぼうぼう。
自然を愛したニャアのお墓とはいえ、これじゃあすぐにわからなくなっちゃう。
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少し囲いをしてみた。
これならわからなくならないね。
前に置いた石板、白とトラが夏の夕暮れにでも涼をとってくれると嬉しいな。
白がニャアのお墓のそばで、何かを捕まえようとして飛びはねていた。
結構しつこくやってる。
ん?あの放り上げるような仕草は? もしかして?!
やっぱりね、野ネズミだよ。
つい最近もニャアからネズミを貰って食べてたから、あいかわらず甘えん坊だねぇ~って思っていたけど、ちゃんと自分で捕まえられるんだね。
ママに「出来る自分」を見せたんだね。
玄関前には雀が置いてあった。
トラのお土産かな。
白とトラ、もうなんでも自分で出来るんだね。
ママのお陰で立派な猫になれたね。
昨夜、暗くなったばかりの頃、すごい勢いで白サイレンが鳴った。
みんなびっくりするくらいの大音量。
庭に侵入者(猫)あり。
しばらくして静かになってから、白をよんだら帰ってきた。
今日はもうこれでおしまい。
夜はちゃんとお家にいようね。
明け方は車も飛ばすし、やっぱり怖いよ。
ニャアは明け方に出かける時、子供達を連れて行く時と、連れて行かない時があった。
連れて行かないときは、一緒に行きたくって玄関で張ってる子供達を猫パンチして怒っていた。
今までは、ニャアの判断で決めていた。
もうそれはできない。
ニャアがいなくなったからは、明け方に外に出たいと言われても、すぐに出さないと決めた。
空が明るくなるのを待って、ゾッチャが一緒に出る。
4時すぎ、外に出ると結構明るい。
一緒に麦畑などを歩く。
二人は畑のすみに座って、あちこち眺めているだけ。
一か所に30分くらいいたりする。
気がすむと場所を移動。
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6時過ぎて、そろそろいい頃かなというタイミングで家に戻る。
二人もあとをついて走ってくる。
庭でお水を飲んだりおやつ食べると、今度は西の塀に登って畑を眺めている。
「気がすむまで眺めていていいよ。お母さんは家に入るからね。」
そういって、その場所から離れる。
ゾッチャの日常が少し変わった。
買い物に行った帰りの車の中でニャアの想い出話をした。
大学生2がつぶやいた。
「ニャア、突然来て、突然いなくなっちゃうんだもんなぁ。」
そうだね、あの日、猫神様が庭にニャアをそっと置いたかのように、いきなり現れたんだよね。
シッポをピーンと立てて、「にゃぁ~わわわわ、にゃぁ~わわわわ」って言いながら、こちらに走ってきたんだよね。
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いつかまた、突然帰ってくるかな。
たとえ、姿形が変わっててもきっとわかるよ。
「ただいま~帰ってきたよ~」って言いながら
シッポをピーンと立てて、走ってきて。
待ってるからね、ニャアちゃん。
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