ゲンさんちの猫

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平成17年夏に猫を保護してより飼育中の初心者です。

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日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第六話 その二

              二  いつもなら、夜になっても丘陵は月と瞬く星の光に照らされている。 ところが今は、分厚い雲に覆われて星の明かりはおろか、月の光も届かない。暗闇が支配していた。 ...

2009/09/26 442 12 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第六話 その一

                  「思案」                   一  丘陵全体が薄暗くなり始めた頃、レオが泉へやってきた。チップがヤマネコを探しに森へ入った事など知らなか...

2009/09/19 411 10 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第五話 その五

            五  二匹はゆっくり坂を下り始めた。 「どうして森の樹々は泉の水を降らせることができたのだ」  ヤマネコはチップの横を歩きながら聞いている。 「森の守り...

2009/09/12 440 10 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第五話 その四

             四 「チップ、チップ。大丈夫」  小鳥の声でチップの意識が戻った。  夢を見ていたようだ。希望を与えてくれるような夢だった。  しかし、目を開けたとき...

2009/09/05 424 12 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第五話 その三

             三  チップが気付いた時、暖かな母の胸に静かに抱かれて眠っていたような穏やかなぬくもりを感じた。  明るい日差しが森の樹々の間からキラキラと輝き、チップを包み込ん...

2009/08/29 443 8 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第五話 その二

             二  すでに森の中は真っ暗闇だった。  それでも、チップたちが歩いているところだけはホタルの光でほんのりと明るく照らされている。森の中を人魂が飛んでいるように、薄...

2009/08/22 446 10 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第五話 その一

          「ヤマネコ」              一  チップは泉の近くでヤマネコがやって来ないか見張っていた。  早朝から森に入ったお陰で体は疲れ切っている。    ...

2009/08/01 489 12 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第四話 その四

                四  レオが長老の元を目指している間、賑やかな猫たちの声を聞くことはなかった。いつものように暖かい日差しを浴びて昼寝する猫たちの姿はなく、疲れたように横たわってい...

2009/07/25 434 12 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第四話 その三

              三  山道を下っていると、朝来るときはヤマネコを探すのに必死で気付かなかったが、森が開けた見晴らしの良いところがあった。  切り立った崖が森の樹々を開いて、丘陵...

2009/07/18 411 16 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第四話 その二

             二  三匹は小鳥たちに導かれ、泉から続く森の中を進んでいた。  鬱蒼と茂った樹々が行く手を阻んでいる。重く垂れ込めた雲と相まってあたりは夕暮れのように暗かった。 ...

2009/07/11 473 20 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第四話 その一

          「森」            一  次の日、夜明け前からチップは一本松を目指していた。  横をチャーミーが歩いている。 「どうすればヤマネコは僕らを信用して...

2009/07/04 426 16 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第三話 その四

             四  ただ、時間だけが過ぎていた。  いつもなら顔を出す月も今は見えない。  輝く星の姿もなかった。  泉の様子が乗り移ったように、丘陵全体がひっそり...

2009/06/27 423 22 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第三話 その三

             三 「長老、レオさんを連れてきたよ」  一番先に駆けつけたのは四匹の中では一番若いチップだった。  下りなら得意なようだ。 「レオ、わざわざご苦労じゃ...

2009/06/20 456 18 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第三話 その二

              二  毎夜、猫たちは集会と称して、泉の近くにある広場に集まって来る。  今日はどんな猫がやって来ただの、誰が天国へ上って行っただの、三々五々集まり、世間話をする...

2009/06/13 451 24 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第三話 その一

          「泉」            一  チップたちが長老のもとを去りかけたとき、泉の方から慌てて駆けてくる猫がいた。 「長老、泉の様子がおかしいの」  橋のたも...

2009/06/06 420 18 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第二話 その四

             四  辺りがすっかり夕焼けに染まったころ、チップとチャーミーは母猫にピースを託し帰ることにした。 「おばさん、よろしく頼むね。明日も来るから」  チップが立...

2009/05/30 414 18 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第二話 その三

           三  四匹はやっと一本松に辿り着いた。  母猫はチップの背にしがみつく仔猫を咥えて木のたもとに下ろし、寄り添って横になった。悪いところはないか確認するように体じゅうを...

2009/05/23 457 18 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第二話 その二

            二  長老のもとでひと時を過ごした後、母猫は仔猫を咥え立ち上がった。 「そろそろ一本松に戻ります。あそこの方が静かで仔猫には良いでしょう」 「じゃあ、ぼくが付...

2009/05/16 465 20 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第二話 その一

         「母猫」           一  一本松の母猫の元を去った二匹が丘陵を駆け下りて来た。    長老のもとへ戻るなりライカが怒りをぶちまけている。 「長老、分か...

2009/05/09 537 18 0

日記連載創作猫物語、「虹になるまで」 第一話 その五

            五  丘陵の中ほどで、後から走り出したライカがチップに追いついていた。 「ライカ、来てくれたの。ありがとう」  振り向いたチップの足取りが重くなっている。 ...

2009/05/02 472 19 1