これは、大の猫嫌いだった中年オヤジのゲンさんがひょんな事から二匹の猫を世話することになり、しだいに猫好きへと変貌していく様を書いた実話だよ。

こうして病院へ入院させられた僕たち。
ゲンさんたちは僕たちを預けたら家に帰っていったよ。
だから、その日は久しぶりにゲンさんは猫のいない生活に戻れたんだ。
僕たちが帰ってきた時に気持ちよく過ごせるように、ゲンさんお部屋の掃除を始めたんだ。隅から隅まで。
でもね何となく浮かない表情なのさ。
そしてお姉ちゃんと顔を合わす度に、
「チップは大丈夫かな。寂しがりやだから鳴いてばかりいるんじゃないかな。」
「ホワイトはお利口にしているかな。まだ子供みたいにしてるから。」
なんてことばっかりが話題になるんだ。
久し振りの猫のいない生活でゆっくり過ごせるかと思ってたんだろうけど、ただ寂しいだけだったようだよ。
その時、改めてゲンさん自覚したみたいさ。
『とうとう猫好きになっちまった。』って。
そして翌日。
もちろんゲンさんたちは朝一番で僕たちをお迎えに来てくれたよ。
病院で先生が「とってもおりこうでしたよ。」って言ってね、僕たちから取り出した睾丸を見せてくれたんだ。
小さな白い紐の付いた玉のようだったよ。薄いベージュ色したものだったんだ。
「傷口を気にして舐めたりしなければ一週間で大丈夫です。ただし舐めてただれるようだったら診察に来てください。」って言われて帰ってきたよ。
思ったより傷口は小さくて、僕たちも元気だったよ。
ゲンさん達もひと安心さ。
でもね僕たちお尻を剃られていてね、まるでお猿さんみたいだったよ。
寒そうなお尻丸出しの猫。毛が生え揃うまでお外に出られないよ。
その後どうだったかって。それはまた次回。
お楽しみに。
※僕たちの近況

その時のチップ君のお尻。ねっ、お猿さんみたいでしょう。
byホワイト
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