これは、大の猫嫌いだった中年オヤジのゲンさんがひょんな事から二匹の猫を世話することになり、しだいに猫好きへと変貌していく様を書いた実話だよ。
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さて、準備万端、いざ出発。
僕たちはそれまでにも車で小一時間掛かる森林公園なんかへは行ったこともあったし特に心配はしていなかったんだ。
やっぱり一番の心配はおばあちゃんちでの過ごし方だったんだね。
高速道路を走ること一時間、次はお姉ちゃんの寮を目指して山越えだ。
そしたらね、車には強いと思われていた僕たちの様子が段々変になってきたんだ。
呼吸が荒くなってお口を開けて息しているんだ。ハフハフいってね。
人も車酔いすると有名な山道。ついに僕たちも車に酔ったみたいなんだ。
途中車を止め、休み休みゆっくり走ってくれたけど到着するまで回復しなかったよ。
やっと着いたお姉ちゃんの寮でも元気出なくてね。
そして残念な事に楽しみにしていた黒猫のミーちゃんとも会えなかったんだ。何処かへお散歩に行っているんだろうね。
そしておねえちゃんも乗せて、ついにおばあちゃんちに午後には到着。
おばあちゃん驚いていたよ。目をまん丸にして、
「まーニャンコまで一緒に付いて来て」だって。
でも追い返しも出来ないので天気も良かったし芝生のお庭につないでもらったよ。さすがにお部屋の中には入れなかったけど。
これでやっと落ち着ける。
作戦、大成功。
しばらくすると車酔いもさめてのんびりしていたよ。
でもね、夜どうする。どうやって寝るか。車の中に入れておこうかって言ってたら、おばあちゃんが、玄関に入れときなさいよ、かわいそうでしょうって言ってくれたんだ。
あ~なんて慈悲深いおばあちゃんでしょう。
だから玄関の中でつないでもらったよ。
上がり口のところにブルーシートを敷いて、寝ることになったんだ。
ところがね、最初大人しかったのに、明け方早くから鳴き出してね。心細かったんだよ僕。
そしたらゲンさん起きてきて一緒に玄関の上がったところで寝てたよ。
だから僕たちも大人しくなってね。
朝は寝不足のゲンさんだったよ。
でも、どうにか一晩過ごした僕たち、お昼にはお世話になったおばあちゃんちを後に帰路についたんだ。また来るね。
でもね、帰りもまた車酔い。
ふー、しんどい旅行だったよ。
そしてゲンさんの出した結論。
長距離のドライブはかわいそう、ちょっと山道は無理かなということでした。
こうして初めての一泊旅行も終えてまたいつもの生活に戻った僕たちでした。
こんな僕たちについてはまた次回。
お楽しみに。
※僕たちの近況
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これ、おばあちゃんちのお庭での様子。
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で、これが玄関での僕。
うーん、こりゃひどい寝姿だね。
byホワイト
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