新年は、年越しのみ…2日より通常通りです。
12月8日は「受胎告知」の日、聖母マリアが、大天使ガブリエレより
神の子を宿ったとお告げを受けた日、イタリアはなんと祝日です!

大勢の画家が描いている『受胎告知』、Wikipediaより拝借の、フラ・アンジェリコ作
世界史は苦手でしたが、何故かこの教科書に載っていた作品は記憶に残っています。
この日にクリスマスの飾り付けをするのが伝統、各地の巨大ツリーのイルミネーションも
点灯され、宗教行事や商戦等、本格的なクリスマスシーズン入り。
ローマは美人市長が遅刻、飾りも地味で、市民のブーイングがあったそうです。
本来は、イタリアを含みキリスト教文化の古い歴史を持つ土地での伝統ではないクリスマスツリー
…イエスの生誕地、中東ベツレヘムには生息しない針葉樹を使うツリーは、北部の習慣です。
イタリアの伝統は『プレゼーペ』、イエス誕生のシーンを再現するフィギュアです。

先週木曜日撮影のわが町のメインの教会前、飾り付けが行われていました。
クレーン車はイルミネーションの飾り付け、運河沿いの掘っ立て小屋(厩)には
イエスの両親マリアとヨセフ、羊飼い、牛や馬
24日の深夜のミサのあと、新生児のイエスが両親の間に置かれます…プレゼーペ
これはクラッシックなスタイルですが、時代背景は自由…例えば中世のローマの下町でもOK。
土地によっては、生身の人間が紛することもあるとか。
映画で見ると、英米の幼稚園や小学校では、クリスマスの演劇でこのシーンを演じる事があるようです。
…マリアやイエスは良いものの、牛や馬の役になる子供の気持ちはいかがなものか
クリスマスのお祝いは、25日です。
誰の作品なのか、地面に描かれた“聖画”、この上を通過すれば、バチが当たりそうなんですが…
プレゼーペを飾ることが伝統であった、キリスト教総本山のヴァチカンに改革をもたらしのは、
我々キリスト教国家ではない者にも馴染みのある、ポーランド出身の法王、ヨハネ・パウロ二世でした。
ということは、ヴァチカンに飾られるのは、ここ30年ほど…
世界各地から、針葉樹の大木がこぞって寄贈される毎年
…今年はオーストリア国境のイタリア・トレンティーノからです。
伐採しての設置、昼間見るとしょたくれていますが、夜になると素晴らしい…

若干ブレていますが、数年前に私が撮影したもの、最近では警備が厳しく、広場に入るのも一苦労。
ツリーの左、オベリスクの下のブルーの部分がプレゼーペです。
ヴァチカンのツリーの点灯はもう少し先、シンボルカラー、白と黄色をベースにしています。

こちらは世界最大のツリー…グッビオの山にツリー型の飾り付けをしたもの、7日に点灯されています。
http://www.alberodigubbio.com/
↑公式HP、昼間と夜の様子が見られます。
450mの下部、高さ750m、京都の大文字焼きを連想させます。
寄付が盛んなイタリア、これも寄付によるものが大きく一般にも依頼
電球1個の“里親”にもなれるそうです。
てっぺんは流れ星、イエス誕生の際に流れたと言われ…ハレー彗星である、との声も…
これを頼りに東方の三賢人が誕生祝いを持って駆けつけたそうです。
クリスマスを代表するシンボル、わが町のプレゼーペの厩にもくっついています。
すっかりイタリアの家庭にも定着したクリスマスツリー、プレゼントはこの下に並べられます。
「ツリーの下には何がほしい?」
何処も同じ、小動物がプレゼントとなることも少なくなく、シーズンが終わると遺棄が絶えないのが現実
夏の休暇シーズンと並ぶ、遺棄シーズンの到来、TVではキャンペーンが行われます。

「動物は玩具ではない、電池は含まない」「ペットをプレゼントにしない」「友達(ペット)は買わない
遺棄しない、愛するもの」
7日は、ミラノの名物、スカラ座の冬のオペラシーズンの初日
ブラックタイにロングドレス、毛皮や宝石に身を包んだ“上流階級”が鑑賞します。
スペインの前国王ホアン・カルロス二世も。
例年、PETAを代表とする過激なアニマリストによる、毛皮へのペンキや卵の投棄が話題となりますが、
今年はおとなしかった様子…。
スカラ座の今シーズンの題材は『蝶々夫人』
オペラと言えば、でっぷりしたおばさんソプラノのイメージがありますが
プッチーニ作の蝶々さんは、15歳です。
最近のコメント