個人で保護に頑張っている、私と同年代のお姉様が目立ち、頭の下がる思いで日記を拝見しています。
目の前に現れた子だけを拾い上げてきた私、保護活動とは無縁ですが
このサイトのお陰で、イタリアの現状について目を向けることになり…
TVニュースで見る、地方での使役犬の“虐待”や、
殺処分のほうがマシとさえ思わせる激悪環境のシェルター等、
“欧州セリエB”国、お粗末な事情だと思っていたので、知れば知るほどビックリ!
英語を元にするTNRという言葉を私が知ったのは2年前、このサイトです。
しかし野良猫の避妊去勢(sterilizzazione)は、随分前より知っていました。
…ネットの世界に出遅れ、キャリアは10年弱の私ですので、TVか雑誌による情報です。
この家の周辺をうろつくネコさんたち、隣のおばさんのメス猫も含めて、
10年以上前に全て避妊去勢しています。
無知な私の、TNRでした。
いま我が庭にいる、ノラ姉妹(12歳超え)を最後に、仔猫は見かけません。
世界に名高い日本の殺処分、“ゼロ”に向けて、各地方自治体が進める「地域猫」政策
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E7%8C%AB
地域猫とは、特定の飼い主がいないものの、地域住民の認知と合意の上で共同管理されている猫を指す
TNR(trap-neuter-return)とは、野良猫を罠で捕獲し、不妊化の後に元の場所に戻す活動である
Wikipedia「地域猫」からの抜き書き、ページには歴史や問題点が挙げられています。
大事なことは、「地域との合意」の上での活動であり、自治体からの援助もありますが、
単なるTNRとは区別されます。
まだまだ理解されていないようで、このサイトでも「地域猫」への不満を目にしたことも、チラホラ…
https://en.wikipedia.org/wiki/Trap-neuter-return
「TNR」Wikipedia英語版…誕生国イギリスの直下、イタリアが紹介されています。
1950年代にイギリスで生まれたTNR、支持者が1965年ヴェネツィアを訪れ、
すぐさまcat caretakers(猫の世話をする人)に、避妊を勧めます。
その後全土に広がり、ヴェネツィアとローマは、世界的に有名になります。
野良猫を守る法律の制定もあり、地域猫制度が国全体に浸透しています。
特にローマは、旧市街ど真ん中に保護地があり、地域猫調査の対象ともなっています。
興味のある方は、私の古い日記↓をご参照ください。
殺処分を禁じる国、イタリア②ー「ローマのネコ」
一足お先に猫の日(2月17日、イタリア)
因みに↑のWikipediaにはドイツについての記述はなく、日本のもの、最下段に2行で紹介されています。
過去、1997年横浜市がスタートと聞いていましたが、このWikipediaによれば…
in the 1990s a TNR program was started in Shiga Prefecture by Susan Roberts and David Wybenga of the Japan Cat Network (JCN).
“1990年代、Japan Cat Network のS.ロバーツとD.ワイベンガにより、滋賀県で始められた”とあります
ついでにJCNをググると、Wikipediaは存在せず、トップに出てくるのは英語ページ
https://japancatnetwork.org/about-us
HPの紹介では、日本に住むアメリカ人英語教師が1993年に創立。
愛護先進国と言えば、イギリス、ドイツ、アメリカ…
日本では(イタリアでも)無視されているイタリアの愛護事情ですが、
地域猫制度成功例の一つとして、調査分野では世界的注目を浴びているものです。
Feral cats have the right to live free and cannot be moved from their colony; cat caretakers can be formally registered; and TNR methods are outlined in the national law on the management of pets.(TNR Wikipedia英語版)
これはイタリアについての説明…なんちゃって和訳^^;
●野良猫には自由に生きる権利があり、コロニー(生息地)を移動させることはできない
●世話をする人(責任者)は、登録されなければならない
●TNRは全土を通じて、愛玩動物管理のアウトラインである
なぜ“成功”と言われるのか…TNRから地域猫制度(colonie di felini)の導入への移行
公式調査によれば、劇的な減少はないようですが、全土の地方自治体より奨励されています。
TNR導入後の、時間を追っての法律の充実も当然ありますが、
まず第一に、イタリア人の命に対する考え方が基本にあるでしょう…
信じる信じないは別として、堕胎や自殺を禁じるカトリック教会の教えが、肌身にしみついている国です。
Credit
http://www.tuttosuigatti.it/leggi-sulle-colonie-feline-e-gattare.html
白黒画像は、Tutto sui Gattiから拝借の、典型的な「餌やり婆さん」gattara
洋服から想像するに、60.70年代でしょうか…
丸々と太ったネコさんたち(餌やりさんも)、餌やりの習慣が、昨日今日ではないことが想像できます。
世界的大女優、アンナ・マニャーニがローマで餌やりをしていたこと
…↑の私の日記でも紹介…も有名です。
それから建築規制が厳しく、やたらに住宅地として開発ができない…
2000年前の古代ローマ時代に、既に存在していた集合住宅
中世期も、都市部は常に集合住宅が建設され、美観を守ることを重要視され、建て直しが難しい
100年単位の都市開発、天災の少ない欧州だからこそ可能なことでしょう。
現在も、欧州の至る所では、17世紀程度の建造物は健在です。
新規の建築にはこの周辺田舎町でも厳しい法律…許可が出るまで10、20年はザラ
実際、隣接する空き地(ノラ姉が狩猟し放題)は、15年経過しても工事は入っていません。
建物の距離(ガレージでも)は、お隣の塀と最低5mが必要、無い場合はお隣の承諾書が必要となります。
全てにおいて、北に比べればお粗末とも言えるローマの現状、
しかし遺跡がゴロゴロ、スペースに余裕があり、野良猫の絶好の住処となっています。
コロッセオ…巨大なもの、という意味の西暦70年からわずか10年で建造された、円形闘技場
…実際は長径188m、短径156mの楕円形、高さ48m、5万人収容
グラディエーター(剣闘士)の命がけの戦いや、水道橋で引かれた水を利用して模擬海戦も行われた場所
政治に対する不満を逸らせる、庶民の娯楽の場所でした。
久~しぶりに入った内部、現在地下部分がむき出しになっていますが、
当時は右端のクリーム色の部分のように覆われ、闘技場となり、地下にはライオンやトラがスタンバイ、
エレヴェーターで登場
この廻りも野良猫はたくさん生息…観光客が行列を作るせいか、今回は見かけませんでした。
また貴族の大邸宅が残る…
現在国家管理となっているボルゲーゼ美術館、法王や枢機卿を出し、
“あの”ナポレオンの妹も嫁いでいるボルゲーゼ家の別荘、
徒歩で回るには、疲労困憊する広大な公園に囲まれています。
私が撮影した画像を使って、ちょっぴり観光ガイド(^^♪
foto di gattinaとウォーターマークを入れると、プロの画像のように見えると、自画自賛(笑)
いろいろな条件が重なり、野良猫の存続が容認されてきたのだと思っています。
ド素人の、単なる動物好きな私の目で見た、予想外に整ったイタリアの保護政策を紹介する予定です。
諸事情があり、簡単に真似できることではないのは重々承知…あくまでも参考に
自分の体験より、人様のブログは信用しない私^^;(見解が偏っています)
ネットで入手できる資料(公文書)を元に、私のなんちゃって和訳、ついつい長め…既にこのページも
一応原文は紹介予定ですので、機械翻訳を利用して、ご確認いただくこともできます。
でも、機械翻訳、英語ならまだしも、和訳は私の訳よりわかりにくいですね…(-_-;)
次、首都ではないものの、大都会ミラノ市の地域猫ページを紹介
日本でも有名な、“自由猫”gatto liberoという言葉も使われています。
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