今時、ほとんどの料理がワンコインちょっとで食べられるのはもちろん人気の一因ではあるのでしょうけれど、安かろう不味かろうではなく、ここの料理は美味しいのです。

でも、どの程度美味しいかと言われると、最近流行りのラーメン店とは比較しにくく、人口調味料はどっさりだろうし、麺が特別なわけでもなく、スープや野菜も産地に拘っているわけなどあろうはずもなく、ただただひたすらに懐かしい味。
あえて言うなら、どこの街にも来々軒とか安易なネーミングで、出前もしてくれる家族単位でやっているような中華屋さんがあった頃の昭和な味?。
テレビ番組や出版物の影響で、総グルメ化してしまった現代でも、こう言ったお店が繁盛しているのは、味覚の記憶のせいではないかと、ちょっぴり思ったりしながら餃子とタンメンを食べていたわけですが。
最近思うのです。
犬猫もやたらとフードの種類が増えて、グルメや天然素材を謳った物が増えているけれど、人間が気にするほどに彼らは美食家なのでしょうか。
飼い主としては身体に良さげなフードを食べさせたい気持ちはありますが、いくら成分表とにらめっこしたり、口コミ情報を収集しても、嫌なものはガンとして受付なかったり、逆に間に合わせで買った安価なフードをガツガツ食べたりする事ってないですか?。
値段が高いから良いものだと思うのは、人間側の錯覚じゃないかと思う事が多々あります。

「あれも気になる、これも気になるですよ。」
例えばうちの子たちは(あくまでもうちの子は)、キロ単位結構なお値段のオーガニックフードも、普段あたえているフードも、隔たりなく平らげるし、おすかる様に至っては常食しているものよりは安価なフードのほうが食いつきがよかったり(笑)、ひと缶1000円だろうが、100円だろうが、同じスピードで食べ尽くすので、きっと人間で言えば、お歳暮で頂いた特選カニ缶とカニカマの区別がつかないタイプではないかと思うのです。

「なーんでもぺろーり♪ですよ。」
今回、インターペットに行って、色々なフードのサンプルを頂いたので試してみましたが、人間が感じる匂いやイメージより、食べやすいサイズであったり個々の嗜好が顕著な感じはありました。
一粒づつ丁寧に食べる上の子は、著名メーカーのプレミアムフード。
兎に角、口いっばいに頬張りたいおすかる様は、メーカーも味も問わず小粒タイプ。
ふたりとも奪いあうように食べていたのは、ペースト状のオヤツ、しかもブランド問わず。
ただ、普段に単純なフリーズドライや生肉をあげているせいか、パック状の魚や肉だけは、どちらもあまり好きではなかったようで、残した分を他のフードに混ぜ込んでも、欠片をペッペッと吐き出していたので、無添加とは書いてあってもあまり好みではなかったのでしょうね。

「いい子してたら、高そうなのもくれるですか。」
(この後、おすかる様はフードの袋にかぶりつこうとして格納されちゃいました。結果、貰えたけれど。)
そんなこんなを考えると、我々が思うほど猫ってグルメでもなく、フードのランク付けとか無意味なんじゃないかと。
食べ物は食べてくれなければ意味は無いわけで、人と比べて短い一生なら、好きなものをお腹いっぱい食べて過ごしてほしいなと思ってしまうこの頃です。
でもきっと、良さげなフードがあったら買ってしまうんだろうなあ。

「フードジプシーは肉球の上で踊り続けな!ですよ。」
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