イタリアの自由猫政策、ミラノの保健所ページを引用しての、法律はどう定めているかの紹介第二弾…
http://www.cittametropolitana.milano.it/export/sites/default/diritti_animali/pdf/La_colonia_felina_e_altro1.pdf
具体的な“自由猫”の管理
Art.107 L.R. 33/09(州条例)
コロニーの管理ー保健所について
●猫口調査
●公私の団体との提携のもとにの管理
●シェルターの犬や自由猫の避妊去勢
●犬猫の安楽死(注射による)…治療不可能の病気や苦しみがある場合、危険性のある場合(犬)のみ
●病気予防のための収容
●狂犬病予防
Art.108 3/09
地方自治体や市町村長、地元の保険当局は、愛護団体と協力して管理
CONTROLLO DEMOGRAFICO猫口抑制
Art.4 L.281/91
市町村役場は、避妊去勢によって出産をコントロールする
猫口調査と餌場が基本である。決まった時間での1,2箇所の餌場での餌やりは、掃除を簡単にするだけでなく、猫の体調のコントロールにも役立つ。
正しく管理されたコロニーは、都会に於ける好ましい“アクセサリー”となり、“自然な殺鼠剤”となる。また、動物を見ることが少ない子供達へも、教育的である。
Art. 118 33/09
Controllo demografico
自由猫の誕生をコントロールするための不妊去勢手術は、前出の法律に従ってである(手術後、元に戻す)
Art. 120 33/09
Volontariatoヴォランテイア
愛護団体の、州に登録済のヴォランテイア、もしくは愛護関係の国家機関従事者は、法が動物や環境の保護者とみなし、保健所や市町村と事前に協力し、保険教育や犬や猫の出産をコントロールする
Art.113 33/09
Eutanasia安楽死
殺処分は、不治の病、苦しみが大きい時、危険性(犬)が証明されたときのみ
殺処分は、苦しませないために獣医による安楽死…事前の適正な麻酔を用いる
殺処分をした動物の診断と理由を記録する
欧米での殺処分は、麻酔、致死剤を使用しての獣医によるものであり、日本のものとは異なります。
モンザ市の猫のコロニー管理のマニュアル
http://www.comune.monza.it/export/sites/default/it/DOCUMENTI/monzaservizi/MANUALE_TUTORI_COLONIE_FELINE.pdf
お世話係のマニュアルということで、ミラノの保健所のものに無いものがあります。
In particolare e VIETATO a chiunque:禁止事項
- ostacolare l'attività dei tutori;
お世話係の妨害をすること
- asportare o danneggiare oggetti utili per l’alimentazione e la cura dei gatti;
餌やり等世話に必要なもの(食器等)を取り除いたり壊すこと
23ページからが、自由猫の管理者(tutori di colonie feline)へのもの、権利と義務もあります
○登録した世話係は、エサや水、猫小屋を用意し、体調管理をする
○コロニーや餌場の汚れは、世話係や猫の存在に責任が課される
○第三者が餌やりをする場合は、管理者が説明してやめさせたり交代で餌やりをして過剰を避ける
○コロニーについての法律の存在を知らず、反対者が出る場合があるので、近隣には一報しておく
常に辛抱強く、礼儀正しく接することが望ましい
○避妊去勢の費用の負担は、管理者には無い
ミラノ、モンザのページを細かく見てきた結果…
私も隣接の空き地の野良猫を保健所に登録すれば、
責任も発生するものの、避妊去勢、医療のサポートを市から受けることができます。
ご飯もトイレもうちの庭、管理は困難ではなさそうですが、現在ネコさんは減少…手遅です^^;
スイスでは、金魚を1匹だけで飼うのは違法。一体なぜ?(TABILABO 2016/8/5)
http://tabi-labo.com/274021/law-for-goldfish
スイス、金魚、と無関係そうですが、この記事の中に出てくるイタリアは、モンザ市
丸い金魚鉢での飼育は禁じられています。
これ、日本のTVで観た記憶がありますが、まさかイタリアだとは…
F1のコースもあるモンザ市、裕福であると同時に愛護の先進を行くようです。
地図上の位置、スイスとの国境に近いロンバルディア州のミラノ、モンザも同州、すぐ近くです。
ローマは長靴のすね当たり、限りなく南に近いです。
野良猫を避妊去勢して“自由猫”とするイタリア、「守られている」という記述がありますが
法律を見てみれば、まさしくそのもの。
餌やり、健康管理、避妊去勢だけでなく、猫口調査が行われていることも「管理」の大きな一つです。
…数が把握されている
いい加減なイメージが強いイタリアでの、驚くべき政策
しかし、古代ローマ治下では、既に人口登録が行われていたという史実もあります。
きちんと管理されたコロニーは、“好ましいアクセサリー”とも表現されています。
都市部でのマンション暮らしは、昨日今日のことではありません。
建物から出て、野良猫の姿に目を細める習慣があったからこそ、制定できた法律なのでは…
歴史的にペストの被害を受けた欧州だからこそ、猫の存在を尊重してきたのかもしれません。
まずは「命」を大事にする国であることは、必要最低限の条件です。
都市の美観を大事にする土地、個人宅は少ないので道路の清掃も、地方自治体が行います。
これも野良猫に目くじらを立てることが少ない要因なのでは…私論です。
あっ、うちの前には清掃車、来ません^^;
次、収容施設や虐待について…
120.000匹が路上生活をしていると言われながら、資料があまり明確ではないローマから1枚
…無料観光案内(笑)
いつも抜けるような青空が多いローマ、この日はモコモコの雲が多く、ちょっと珍しい風景
スペイン階段頂上にある、スペイン広場のシンボルとも言えるトリニタ・デイ・モンティ教会
この階段を、「ローマの休日」ではオードリー・ヘップバーン演じるアン王女が、
ジェラートを舐めながら下りてきます。
現在飲食禁止…行儀の悪い観光客が多すぎます。
「スペイン」の名は、この下にあるスペイン大使館にちなんでいます。
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