歴代ローマ法王のコレクションを並べる、壮麗なヴァチカン美術館(宮殿)
お仕事ではなく、好き勝手に一人で行ってきました(^^♪
ラファエロ没後500年、タペストリー12点がシスティーナ礼拝堂に
https://jp.reuters.com/article/vatican-raphael-tapestries-idJPKBN20C0PP
日本語記事は、昨日のこれのみ…偶然訪問、見学した観光客は、ラッキーの一言に尽きます。
タペストリーは手織りの“絨毯”、十字軍が中東から欧州に持ち込み、絵画代わりに壁に飾られたもの
持ち運びも可能で、石造りの宮殿の暖房効果もあったようです。
法王レオ10世の命でラッファエッロが下書きをし、ブリュッセルの有名工房に織らせたタペストリー
500年前のこと!
今回わずか1週間の特別展示…
制作された本来の目的=システィーナ礼拝堂の壁を飾る、の実現です!
通常は美術館の絵画館で、空調完備のガラスケースの中
500年ぶりのリターン
次にこれが行われる時には、間違いなく私は生きていない…^^;
礼拝堂は巨大な美術館の終点、通常最低2時間ほどかけて見学ですが、それでも端折りまくり
昨日は前半を端折り、いつもは疲れ果てて見る気力の失せている部分にちょっと寄り道^^;
目立ちませんが、近代画家の作品も600点!
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薄暗い小部屋で偶然見つけた、ゴッホの『ピエタ』
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ダリ、シャガール、ロダンの彫刻、ミラノで活躍した日本人彫金家吾妻氏の作品も
今回の目的のラッファエッロの壁画とシスティーナ礼拝堂へ
宗教画ばかりでハードルは高いですが、個人的には、世紀を超えて残るフレスコ画が好き(^^♪
邪教を宣教したとして、ローマ帝国に逮捕され投獄された初代ローマ法王サン・ピエトロを、
光輝く天使が救い出すシーン…私の好きな壁画の一つ
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『ボルゴの火災』、9世紀にヴァチカンで起きた火災を、法王が祈りによって鎮める…
赤丸は、初代サン・ピエトロ寺院(ラッファエッロの時代)と、鎮める法王
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世界史の教科書にも載っていた、ラッファエッロ27歳時の最高傑作、『アテナイの学堂』
ガイドのおばさんの、指し棒につけた緑色のリボンが邪魔ですが、大画面の3Dは圧巻☆彡
漆喰が生乾きのうちに描かれたフレスコ壁画、いうことで、移動はできません。
舞台は紀元前アテネ、著名哲学者たちのディスカッション場面、登場人物の顔はルネサンス期の芸術家
①レオナルド
②ミケランジェロ
③ラッファエッロご本人
3人共トスカーナ出身、才能が認められて法王が呼び寄せた天才、
科学者で医学にも長けた超天才レオナルド(ダ・ヴィンチ)は、教会には受け入れられなかったようで
ローマの滞在は短く、活躍はほぼなし
宮殿貢献者2人(ミケランジェロ左、ラッファエッロ右)は旧入り口(現出口)に
同時期に活躍、年長のミケランジェロに疎まれた若いラッファエッロ、
ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂の壁画を、スキを見て覗き見したとのこと
間違いなく影響を受けているでしょう…
http://www.vatican4k3d.com/kaisetsu04.html
このサイト、ヴァチカンでの2人について、興味深い見解が見られます。
メインのシスティーナ礼拝堂のタペストリー展示は、撮影禁止(版権は日本のTVが所有)
美術館HPには実物画像、英語ですが解説があります。
http://www.museivaticani.va/content/museivaticani/en/eventi-e-novita/iniziative/Eventi/2020/500-anni-morte-raffaello-arazzi-in-cappella-sistina.html
礼拝堂は、ミケランジェロの天井画と『最後の審判』、
ミケランジェロやラッファエッロの師匠となる、著名画家をローマに呼び寄せ壁画を描かせ、色の海
そこにまた、豪華なタペストリーを飾るという発想…芸術的センスの無い私は口あんぐり( ゚д゚)ポカーン
途中覗いてみた、ボルジア家出身の法王アレクサンドル6世(15世紀)の住居の壁画
金がふんだんに使われ、とても豪華
ラッファエッロの師匠・ペルジーノに師事していた、ピントゥリッキオに描かせています。
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彼の子どもたちを、歴史(宗教)的事項に挿入…赤丸内、白ターバン長男・チェザレーとルクレツィア
えっ?!
法王に子供?????
“子供のいない枢機卿(法王は枢機卿から選出)は居なかった”時代
メディチ家のレオ10世と並び、ルネサンス=人間復興期の、“人間臭い”法王です(笑)
芸術自体よりも、こんなエピソードが好きです。
久しぶりに楽しんだ美術鑑賞、疲労から夜中に足がつって痛みに目が覚める…3回も(;_;)…もありましたが
充足感は大きいですね(^^)
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