すっかりご無沙汰してしまいました。
私が日記を投稿したのは日本への帰国前の4月9日
3か月ぶりの投稿です。
この間6月末にも再び帰国し、また近いうちに戻る予定です。
ご無沙汰の理由は次回の日記で紹介させていただきます。
さて、今日はめでたい日。
先日uzunyanさんの日記へ10日と書きこんでしまいましたが
8日の間違いです。
我が家の末息子、PACOの家族記念日です。
10年たちました。
10年前の7月8日土曜日、
その日は朝から忙しくしていました。
なぜならば、ローマで初めてゲイパレードが
開かれるということ、ぜひ見に行く予定をしていました。
他のヨーロッパ諸国に比べ、カトリック総本山
バチカンのおひざ元にあるローマはモラルにうるさく、
ゲイパレードが開かれるなんてもってのほか
画期的なことでした。
嫌いな家事を片づけていると、突然塀の外の道路で
仔猫の鳴き声が聞こえ始めました。結構小さそうな仔猫。
でも声は大きいです。
養子になって3か月のGINOはすぐに塀によじ登り、
見に行きました。
気になりながらも、見てしまったらもうダメ、
GINOを養子にしたばかりだったので、聞こえないふりを
していました。
時々収まりますが、大きな声で泣き叫ぶ仔猫の声は
相変わらず塀の外から聞こえてきます。
2時間ほどして片付けを終え、さて外出。
ゴミを捨てて、声のしていたのはあのあたり・・・と
振り向くと、探す必要はありませんでした。
我が家の塀の後ろの分別ごみ捨て場の横に、
両手を揃えてちょこんと座って
私をじっと見つめる、真っ黒な小さな仔猫が目に入りました。
養子にする気はさらさらなかったけれど、
そこはやはり猫好き。
おそらく逃げるだろうと期待しながら道路を渡って近づくと
逃げたのはわずか50cm、当時膝に激痛のあった私に
簡単につかまりました。
人間に対してあまり警戒心がありません。
おそらく捨てられたのでしょう。
生後約2カ月、耳ばかり大きくてガリガリに痩せています。
まるでネズミ・・・。
細い尻尾には下痢ピーのあとがひからびて
くっついていました。
この汚いニャンコを抱っこすると、小さくゴロゴロ。
この瞬間決まりました。
ローマへ出かけるのはやめ、この子を抱いて家に入りました。
相当おなかがすいていたのでしょう。
ガツガツと猫缶をむさぼります。
トイレ用の砂まで口に入れます。
体重は750g、下痢ピーだけでなく、耳は耳ダニで真っ黒。
この暑い7月にもかかわらず、風邪をひいているらしく
鼻水チュルチュル。
これは私のpcのトップに使っている画像。
我が家に到着直後の写真をスキャナーに通しました。
彼が乗っているブルーのものは湯たんぽです。
風邪引き、下痢ピーなので湯たんぽで温めました。
しばらくして家に帰ったTAMAを
お母さんだと思ったのでしょう。
うれしげに近寄り、驚いたTAMAはシャッー!!
それ以来10年間、この関係は改善されません。
当初、GINOは彼を見て不機嫌になり家出を試みました。
一晩帰らなかったんです。
でも頭の良いGINO、この家で生き延びていくため
いやいやながらもこの子のベビーシッターを
やってくれました。
彼が最初に覚えた言葉はGINO。
これを聞くとキョロキョロ見回しました。
アッ、遅くなりましたが彼の名前、PACOになりました。
当初はKURO、クロと呼ぼうとしたのですが、
イタリア語でCULOクーロとはお尻の意味。
RとLの発音にほとんど違いのない私の発音では
まずい・・・ということでやめました。
ゴミ箱の横で泣いていたということで、スペイン風にPACO、
パコと名付けました。
でも愛称はKAKKO、カッコがはびこっています。
夜帰宅した家のオジさん、猫を遊ばせるのが上手です。
夢中になって遊んでいると、ウンピがニュルニュルと
出てきてしまいます。
おなかが緩く、力を入れると自然に出てきてしまうのです。
結局この下痢はどんどんひどくなり
1ヶ月後の8月15日、消化不良のため垂れ流し。
前開きの洗濯機の中に隠れました。
当日は祝日で獣医さんはお休み。
翌日朝一で出向き、24時間の絶食を言い渡されました。
だらしない私のせいで、食べたいだけ食べさせた結果が
これでした。
だって、今まで誰も食べすぎで消化不良を起こした子は
いなかったんですよ~~。
カリカリのほうがウンピが固くなるとのこと。
毎朝、1日に食べさせるカリカリの量を測って容器に入れ
それを小出しにして5.6回に分けて食べさせる。
足りなくて恨めしそうな顔が忘れられません。
TAMAとの仲が悪いため、夜は一部屋に閉じ込めて朝まで一人。
でも何も言わずにおとなしく眠りました。
連日、ソファーカバーやクッションカバーの洗濯。
毎日です。だってちびっちゃうんですよ。
正直言って養子にしたこと、後悔しました。
この下痢は簡単には収まらず、検査をしても原因が
見つかりません。
下痢のせいか成長が遅いような気がし、
獣医さんに『小さい、小さい』と愚痴る私。
ある日先生は、『小さくはないよ、少し小さいだけ』
だったらやっぱり小さいんじゃないか・・・。
そのうち下痢が収まったら今度は便秘。
ウンピが切れなくて手で引っ張ったことも
1回2回ではありません。
どんなに不細工で汚くても、性格は非常にかわいい子です。
一番下の子の性格、どんなにいたずらをしても、
どんなお仕置きを受けても
結局笑って受け入れられる・・・そんな子です。
今の家に引っ越しをするのが、法律上の手続きで
1年遅れました。
もし予定通り引っ越していれば彼とは
めぐり会えなかったはず。
運命のいたずらを感謝します。
近所のガレージに閉じ込められて1週間帰らなかったり
何があったか知らないけれど、
親指が欠けてしまうような事故にあったり
体が小さいくせに負けん気が強く、
2kg近く大きいお外の子に喧嘩を売ったり・・・。
やっぱり下の子。心配ばかりさせられます。
人間ならば56,7歳のおじさん猫にもかかわらず、
相変わらず顔は逆三角形、
泣く声もドスの利いた声ではなくか細い仔猫声。
おなかの下のタップンを見なければ、
クロヒョウの様な優雅さ・・・言い過ぎ(^^ゞ
我が家の窓には出入りが自由なネコ窓がついています。
夜は出るだけ可能にしてあるのですが
入りたくなると何時であろうとお構いなしにガリガリ。
私が起き上がって階下に下りていくと、さっと逃げる。
何度もお仕置きされたからです。時には窓を開けると同時に
さっと素早く逃げ込みます。私の手が出る前に・・・。
懲りない奴。
時々狩猟の成果(横取り)を私に見せたくて、
家に持ち込みますが
私の剣幕に咥えたまま外に逃げ出します。
去勢手術を初スプレーまで待ったせいか
おしっこかけまくり。そこらじゅう臭いです。
目を開いていれば、彼の魅力の悪魔的な金色の瞳、
眠れば『トム&ジェリー』のジェリーの甥っこみたいな
(早い話ネズミ顔)
天使の様な健やかな寝顔(私にとっては・・・(^^ゞ
まだまだ元気でいたずらをして
たくさん怒らせて微笑ませてね。
この10年間、彼と過ごせたことをラッキーだと
つくづく思います。
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