始めにお断りしておきます。
今回の日記は特定の方、考え方の異なる方への意見等を目的としたものではありません。
あくまで私個人の経験に基づいた考えに過ぎません。
ご不快に感じられる箇所がありましたら、遠慮なく中断(スルー)していただきたく思います。
昨今、皆様の日記を拝読し、起きている純血種を生むために起きている惨劇についてのご意見、尤もだと思います。
純血種であろうとなかろうと、種類もまた犬だ猫だという垣根も超えて共通のこととして、迎えたわが子には子孫を残させるなら、生まれる命すべてに生涯の責任をもち、それが出来ないなら去勢・避妊を徹底して限りある命だからこそ、最大限の想いを注いで安らぎに満ちた生涯を送らせてあげたいと思います。
『もちろん純血種ために犠牲になってよい命など無いことはよく解っているけれど、今うちには、純血種の子がいるから』と思う方もまた、多いと思います。
私も、その一人です。
だからこそ、今回の日記を書かせていただこうと思った次第です。
今ある子は一代限り、最大限の愛情を注いで命を全うさせてあげましょう。
そしてもし、再び養子を迎えるなら、同じ種類の子をどうしても求めるなら、ペットショップではなく、現在ネコジルシの里親募集の基準くらいの厳しさで、直接ブリーダーさんと会い、ブリーダーさん本人の人となりは勿論、親猫や子猫たちの育つ環境等しっかり見極めたうえで養子に迎えてほしいと思います。
そうすることで、良くないブリーダーさんを淘汰することに微力でも繋げていただきたいと思います。
全ての日本人が真面目で勤勉ではないように全てのブリーダーさんが劣悪なわけではないと思います。
劣悪なブリーダーさんを淘汰するために出来ることは積極的に、何でもしなくてはと思います。
そして、純血種の子、また純血種の血を濃く継いでいると思われる子と暮らす方にお願いです。
お手元の子が病んだ時、障害が出た時に
『この子はそういう遺伝子だから、仕方がない』と諦めることはしないでください。
以下は、私の家の長女ポテコ一世に現実にあったことです。
誰かから伝え聞いたことや、文献からの引用ではありません。
私の家には現在、ブリーダーさんから養女に迎えた4歳になったラグドールの女の子がいます。
正直に申しますと、今の子を迎えるまでブリーダーさんから直に養子を迎えたことはなかった為、きちんとしたブリーダーさんとそうとは言えないブリーダーさんの違いを体感することはありませんでした。
我が家がブリーダーさんの扉を叩いたのは、一世が18歳9か月(老齢性腎機能低下に起因する腎不全)で背中に羽を生やしたあと『どうしても顔立ちの似た子ともう一度生活がしたかった』からです。
猫好きさんのサイトですから、気持ちはご理解いただけると思います。
そして二世との暮らしを始めてやっと、一世の体に起きていたことが普通ではなかったことに気づきました。
一世は二世と同じ、ラグドールで友人から譲りうけた子です。
友人は外国の方で、一世と暮らし始めて間もなく、お父様の急病で帰国することになり、我が家にポテコを託されました。
一世は友人が素人ブリーダーさんから『未熟児で弾かれてしまった哺乳瓶で育った子』なので大きく育たないだろうと、タダでもらった子だそうです。
血統証もあったとのことですが、急な帰国と引っ越しで結局解らなくなってしまったようです。
一世のブリーダーさんは、今にして思えば皆さんが教えてくださっている、良くない自家繁殖ブリーダーさんだったのだろうと思われます。
一世の瞳は常に左右に微振動していました。
また性格も、温厚と言われるラグドールらしからぬ・・家族以外には激しい攻撃性を示し、獣医さんでは聴診器を当てて心音を聞くことすら、凄まじいうなり声をあげるため一仕事でした。
今にして思えば、眼振は血が近すぎた影響であり、二世とあまりに違う攻撃性は彼女が生まれ育ち、物心つくまでの過酷な生活を物語っていたように思います。
(ストレートに言ってしまうと、その素人ブリーダーさんをひっぱたきたい気持ちすら抱きますが、その人が居なかったら一世がウチに来ることもなかったかと思うと、非常に複雑な心境です)
二世のブリーダーさんのおうちに、二世と二世の親兄弟を見せていただきに行った際、持参した一世の写真と生い立ちをお話しすると、ブリーダーさんはこうおっしゃいました。
『その年代ではラグドールの数が少なかったはず。
恐らく血が濃すぎるからだと思う、瞳の色が濃すぎる』
確かに、二世やブリーダーさんの所の子たちの瞳は『明るい空色』で一世の瞳は『青』でした。
また獣医さんに将来止んだ時のために、体のデータの健康な時代の基本値をとっていただたきに、健康診断に連れて行った際、
『ラグドールは初めて見た。
珍しいね・・でも、眼振があるからこの子、将来脳障害が出るかもしれない。
出たら治療はしようがないんだよ』と言われました。
二世と暮らすようになるまで気付かなかったことですが、一世は繊細な子でした。
二歳になる前から膀胱炎を頻発し、頑固な便秘もありました。
可能な限り、彼女の体への負担を減らす事と、いつの日か年をとって或いは脳の異常が現れて寝たきりになってしまったらと、心のどこかで考えていたのでブラッシングは毎晩のお約束にして、その際にお尻を温めた濡れタオルで拭くことに慣れさせました。
当初は当然嫌がりましたが、決して叱らず『気持ちの良いものだ、やってもらった方が楽だ』と理解してくれるのを待ち、4ヶ月くらいで解ってくれたと記憶しています。
それは18歳になった時に、頑張ってよかったと思える日がきました。
彼女は年齢から肛門のしまりが悪くなったこと、頑固な便秘の為、しょっちゅう浣腸のお世話になっているためか、やや肛門のしまりが悪くなっていました。
で・・○ンチがイキナリ落ちたりする(笑)。
椅子に飛び乗る時、思わず、とかブラッシングの時、リラックスのあまり等(笑)。
その日も、いつものように横たわり、ゴロゴロ喉を鳴らして寛いでいる時、○ンチが半分出かかったまま止まってしまっていました。
で、私がトイレットペーパーでつまんで取る、そして拭く。
それを横たわったまま、じ~っと見つめながらゴロゴロ喉を鳴らして見つめる彼女。
彼女にとって、この作業がストレスにはなっていないようで、物凄く嬉しかった。
今ではとても大切な、宝物のような思い出です。
このように、目に見えた障害があった子で、今にして思えば華奢な子でしたが、あと少しで19歳になるところまで頑張ってくれました。
短命であるとは、限らないのです。
獣医さんとの連携やケアで永らえるケースも現実にあります。
全ての子が一世と同じとはもちろん、思いません。
けれど、こういう例もあります。
今いる子に諦める事だけは、しないでください。
ここはネコジルシ、それぞれのご家庭で愛情を持って猫さんに接する方の集まりだと解っていますから、余計なお世話であることは重々承知していますが、書かせていただきました。
これが、背中に羽を生やすちょっと前の一世です。
寛いだ良い笑顔だと思っています。
今でも私にとってはとても大切な、特別な子です。
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