天候や時間帯によって照らされる光の質は異なります。明るい晴天、曇りの日、陰鬱な雨天など、それぞれが写真の雰囲気に大きな影響を与えます。また、同じ「晴れ」でも完全な快晴か、雲が出ているかによっても光の表現は変わります。さらに朝、昼、夜と時間帯によっても被写体の見え方や印象は大きく変わります。インドアでの撮影でも、室内への光の射し方や時間帯、部屋の選択によって被写体の表情は大きく変わります。撮影する上で、これらの光の条件による影響を一定程度理解しておくと、猫の写真表現の幅が広がります。
自然光は人工照明に比べてやわらかな印象を与えることが多く、特に猫の写真においてはその柔らかさが被写体の魅力を引き立てます。晴れた日の撮影では、朝や昼は白い色が強く出るため、全体的に鮮やかで活発な印象を与えます。一方、夕方は赤い色が強調され、懐かしい感じや哀愁を帯びたやわらかい印象を与えることが可能です。
また、日差しの当たり方、つまり光が正面から当たっているのか横から当たっているのかも重要です。人物撮影では逆光は避ける傾向にありますが、猫の撮影ではあえて逆光を用いることで独特の表現をすることが可能です。逆光が猫のふわふわな毛を透過することで、猫のふんわりとした魅力を引き立てます。高度なテクニックかもしれませんが、写真に慣れてきたら挑戦してみてはいかがでしょうか。
どうしても暗い写真になってしまう方は、カメラの設定以外にも時間や天気などが関係している場合もあるので、撮影前に時間帯や天気のことも考えてみてください。