オフ会明けの今週は、ちょっと事件があってバタバタしてしまいました。タイトルで、まぁお気づきいただけるかと思いますが、あまりすっきりしない話題です。
21日の朝のことなんですが、前日の雨も明けた外ネコさんたちの給餌ポイントの近くに、雨に打たれた跡のある、ガムテープぐるぐる巻きのダンボールが捨てられていました。予感がなかったというと嘘になりますが、不法投棄も時々ある場所なので、その時はまたゴミかぁと軽く流していたのです。
明けて22日。昨日は道端に転がっていたダンボールがコンクリート積みの土手の上に上げられていて、何故か上にはバスタオルが掛けられていました。さすがに不審に思いましたがそれでも中を覗く勇気はなく、耳を澄ましても音が聞こえないのをいいことに敢えて見てみぬフリをしてしまいました。
でも ... やっぱりネコのカミサマ見てたみたい(´・ω・`)。
最後の給餌ポイントで後片付けをしていると、自転車で通りがかりの30過ぎの男性に声を掛けられました。
「なんか向こうで仔猫、棄てられてるみたいなんですけど~」
男性はそのまま行ってしまいましたが、さらにその1分後ぐらいには、いつもワンコのお散歩されてる女性に、とても困った様子でお声を掛けられてしまいました。
「あちらで仔猫ちゃんが3匹棄てられてるみたいなんですよ~。どうしたらいいかと思いましてー(;_;)」
ネコのカミサマ『コレハオマエノシメイナンダヨ、ニゲラレナイ。サア、タスケニイキナサイ。』
-(T∇T)ハイハイ、ソウデスネ。モウニゲラレマセンネ。カミサマノイウトオリ。
幸いにも女性の方は一緒に行って下さるとのことで、とにかく2人で現場を確認しに向かいました。タオルを掛けられたダンボール箱。耳を澄ますが鳴き声らしきものは聞こえません。外からすこし破られた覗き穴のような隙間をこじ開け、箱を開くと ... きついおしっこの臭いに、ガサガサと動く小さな黒い影が1つ。それよりやや大きい息づかいのある黒い影が1つ。もう1つの動かない塊は ... 。
中にいたのはもちろん仔猫。大きさはみな、手のひらサイズ。みなキジ白柄で、数は3匹。しかしそのうち1匹は、再び外の風景を目にすることはできませんでした。底には食べられるはずもないカリカリが散乱しています。前日、頭を過った予感を捨てていなければ助かったかもしれない。そんなことも考えました。けれども今は、残った2匹だけでも。そう言い聞かせるしかありません。
突然日の光に晒されて驚いたのか、それとも余程外に出たかったのか、小さな方のキジ白の仔猫は大声でミィミィ泣きながら、箱の縁をよじ登ってきます。土手の縁石に下ろすと、ようやく出られた外で母猫を呼ぶのか、大声で泣き続けながらコンクリートの上を走り回る走り回る。一方は箱の底でじっとしたまま、衰弱しているのかあるいは息を潜めているのか、一鳴きもせずに上目遣いにこちらを見上げていました。
こういう時に、野次馬根性で覗いていくだけの通行人さんたちの言葉ほど、虚しいものはありません。
「何ソレ、仔猫?そんなちっちゃいの、こんなの猫の好きな人が飼ってあげなきゃ。ほっといたらすぐ死んじゃうよー」
「うわー、捨て猫?!」
こういう時に人間というものはまったく ... 。何も出来ないしする気もないのなら、せめて見えないフリぐらい出来ないものなのかと思ってしまいます。
ともあれ、途方にくれているだけでは埒があきません。
ただ連れて帰るにも、キャリーケースもバッグもないので、ひとまず近所の外ネコ・ポチちゃんの居候先のお家に頼み込み、生きていた2匹を預かっていただいて、走って自宅までキャリーケースやらなんやらを取りに。自宅では、ただならぬ様子の帰宅にいつになくざわつき興奮気味のウチにゃんズ。それを尻目に、とりあえず午前中休むとの連絡を入れつつ、汗まみれでキャリーケースに手近なセーターやらタオルやらペットシーツやらを詰め込み ... もうバタバタです。
ウチで飼うのは、もちろん物理的にもうムリな状況。一時保護とて、先が見えない手出しはリスクが大きすぎる。色々考えますが、何はともあれ、まずは生き残った子を病院に運び、亡くなった子は遺体も回収してあげなければいけません。
生き残った子はキャリーに収容。亡くなった子はタオルに包んであげてからビニール袋に収容した後、傷まないように冷蔵庫に。そうしておいて、2匹をかかりつけの動物病院に搬送しました。
幸いにも、2匹は缶詰を食べ水を飲む体力はありました。例によって猫風邪とノミはあるものの、獣医さんの所見では危険な状態ではないとのこと。両方とも300g弱で、泣いて元気に暴れまわるちょっと小さい方は女の子、落ち着いたちょっと丸顔の美形の子は男の子。診てもらいながら - 見ちゃったらほっとけないんでしょう? ... これからが大変ですねぇ ... 里親さん探しのポスターも貼らせてくださいね ... - などなどとひとしきりお話。これで一先ずほっとしたものの、病院を出て、さてこれから先どうするか。一緒に行ってくださった方やポチ居候宅に押し付けるわけにもいかないし、困った~と思いつつ自転車を漕いでウチに帰るなり、携帯に着信です。
誰かと思うと ... なんと動物病院?何か不味いことでもあったか、落し物でもしちゃったか?などと思いながら、電話に出る。と、なんと思いがけない良いお話!
なんと病院から出た後に、里親希望をされる方から問い合わせの連絡が入っていたのだとか。地獄に仏とは正にこのこと。早速、こちらの連絡先を先方に伝えていただいてもかまわない旨お伝えし、しばし連絡を待ちました。
しばらく後に、再び携帯に着信です。相手は未登録の番号 ... ということはおそらく先方。お話しするとすぐに引き取っていただけるとのことだったため、動物病院前で待ち合わせ。再び病院にとってかえして、お相手の方とお会いする。聞けば、動物病院近くにお住まいの方で、しばらく仔猫の里親募集がなかったので方々を探していらっしゃったのだとか。2匹とも大切に飼いたいとおっしゃってくださり、お願いすることに。
ネコのカミサマ、どうやら生き残った子達には新しいウチを用意してくれていたようです。あるいは先に逝ったおチビちゃん、ネコのカミサマにお願いしてくれていたか。とにかく良かった(;_⊂ ヨカッタ。
台風のようにやってきて嵐を巻き起こし、名前を付ける間も写真を撮る暇すらなく、あっという間に貰われて行った2匹の兄妹。新しいお家で、きっと亡くなった子の分まで幸せになってくれると思います。
しかし亡くなった子は ...。もしも前日に迷うことなく箱を開けてあげていたら、3匹仲良く新しいお家に貰われて、今も元気に幸せでいられたに違いないのに。そう思うと、自分が情けなくて仕方ありません。
亡くなった子の方は、チビちゃんという名前を付けてあげて-本当にそのままだけれど-、池上の東京ペット霊堂でご供養をお願いすることになりました。
「東京ペット霊堂」
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http://www.petsougi.net/member/ohta_m03.html
以前、六郷の事件のあった際に教えていただいた所で、川沿い出身の子もご供養いただいている場所とのことなので、ここならチビちゃんも寂しくないでしょう。ただ、どんなに丁寧に供養してあげようと、今となっては悔いを残してしまったワタシの単なる自己満足に過ぎないのですが。
チビちゃん、どうか安らかに。
何度も前を通っていたはずなのに、助けてあげなかったオジサンを恨んでくれていいけれど、どうか迷わないで苦しみのない天国で楽しく暮らしてね。
こんな長い日記を最後まで読んでくれた方、大変ありがとうございましたm(__)m。
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