てんてん94
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ご経験のある方がいらっしゃいましたら、ご教授願います。
子ねこが2頭、猫パルボウイルスに感染しました。
1頭は運よく早期に発見できて、現在までに10日間ほど入院治療中です。
もう1頭は異変を感じて病院に連れていき入院したその日の夜には亡くなってしまいました・・・
今回ご質問させて頂きたいのは、猫パルボウイルスの感染力と早期発見方法・今後の対策です。
私自身、ある程度ねこの一般的な疾患についての知識はあり、治療方法等も勉強しています。
ですから、猫パルボのご経験のある方からご意見いただければと願っていますm(__)m
もちろん複数の獣医師ともディスカッションは済んでいますが、獣医師であっても猫パルボの猫ちゃんも経験したことがない方が多いので、こちらでも質問させて頂きます。
①生後2か月弱の子ねこを8/13日に譲って頂きました、8/1に3種混合ワクチンを接種しておりましたが、
8/28日に子ねこの状態に異変を感じ、そのまま入院して現在も入院して治療中です。
幸いなことに現在は回復傾向でございます。
②生後2か月弱の子ねこを8/27日に譲って頂きました。
8/27日に3種混合ワクチンを接種したのですが、異変に気が付いて病院に連れて行ったその日、
9/3日に亡くなりました。
まず、とても初歩的なことで申し訳ないのですが、猫パルボの感染力は如何なものでしょうか?
今回、①の子と8/23日から一緒に生活していた子ねこ11頭は猫パルボに感染した様子がございません。
猫パルボというのは一般的に強い感染力があると言われているので、私自身は全ての子に感染してしまい子ねこが全滅するのではないかと思っておりました。ですが、現在のところ感染症状がある子は1頭もいません・・・
この子猫達は①の子と血縁関係はなく誕生日も違うので、1回目のワクチン接種は8/14日です。
ワクチンの抗体ができるまでの期間を考えても十分とは言えない気がするのですが、
教科書通りで行きますと潜伏期間は1~2週間なので、8/23日から考えてすでに潜伏期間を過ぎていますので、今後の発症する可能性は少ないと考えられるのですが、猫パルボの感染力はその程度なのでしょうか?
そして②の子と①の子は入院時期で分かる通りで一切接触がございません。
また、②の子はほかの子とも一切接触をしていない時点で亡くなってしまったので、
①の子と②の子の猫パルボ感染の関係があるようには思えないです。
今一番私が悩んでいるのは、新たな猫パルボの子が出る可能性がある以上どのように早期発見ができるかです。嘔吐や下痢の症状が出てからでは手遅れと言われていますので、どの様な症状で見極めれば良いかです。
私自身の経験上の感覚はございますので、子猫の状態からおおよその予想はつきそうですが、②の子の時はまるっきりわからなかったのが悔やまれます・・・
今後の対策はどのようにすればよいでしょうか?
現在の感染状況や症状等を考え、正直に言いますと、重大性は猫風邪と変わらない気がします・・・
むしろマイコプラズマの方が断然厄介な気がしますが、ご経験者の皆様はどのように感じていらっしゃいますか?猫パルボは一般的なリスク対策をしていればそれほど怖いものではないと考えても良いですか?
ディープな質問で申し訳ございませんが、皆様の貴重なご意見を頂ければと思い質問させて頂きました。
情報に不足している部分がございましたら補足させて頂きますので、お知らせ頂ければありがたいです。
難しい質問かと思いますが、よろしくお願いいたしますm(__)m
ID:DtxosJm7JaI
2019年9月10日 20時44分ぺったんの多い回答
情報量が多いので、必要箇所だけ抜き出しますね。
子猫11匹 8/14に予防接種済
↓ この間9日
8/23 ①の子猫と一緒にする8/1ワクチン接種済みだがパルボ
↓
8/27 ②ワクチン未接種の子猫が加わる。同日ワクチン接種
↓
8/28 ①にパルボ陽性反応あり。ワクチン接種後だったため、入院中でも回復傾向
↓
9/3 ②子猫に異変あり。病院に連れていくも死亡
考えられるのは、
9日間で、ワクチンの基礎となる免疫が確立されている状態だったのが、子猫11匹の
感染が軽微に済んでいる理由です。
免疫応答で、抗体が血中から出てくるのが2週間とされるのは、一般的に2週間あればあれば免疫が確立されるためです。
免疫応答システムについては、メカニズムが人間も動物も同じなので、わかりやすいPDFのリンクを貼っておきます。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000167043.pdf
B細胞が抗原をメモリーするまでの時間が、10日くらいかかりますが
その後、PDFの8枚目を見るとわかりますが、二次免疫応答になると、一気に免疫力が高まり
すぐにも病原体を追い出すだけの抗体が産生されているのがわかります。
11匹の猫は、既にワクチンによってウィルスを追い出すためのメカニズムが出来上がっていましたが
その後やってきた猫は、ワクチンを接種していなかったため感染し
死亡したといえます。
大切なのは、現在もその家には猫パルボが存在していると自覚し
ワクチン未接種の個体に対しては、死亡させるだけの病原体であるという自覚が必要です。
これ以上の病原体を振りまかないために、消毒や、殺菌など大切であること。
また、他の猫と接触しないことがとても大切ではないでしょうか。
子猫はどこかに里親に出される予定なのでしょうか?
先住猫がいるおうちは避けたり、事前に知らせる必要があると思います。
ID:6L7dBY8S62s
たまたまこ2000さま。
この度はわかりやすくご丁寧に回答くださいまして、
ありがとうございますm(__)m
大変貴重な意見かつとても納得のいくもので、
感謝の気持ちでいっぱいです。
やはり病原体はまだ我が家に存在すると認識した方が良さそうですね・・・ワクチン未接種の子も数頭ですがいますので、通常よりも早い時期(生後30日を超えた早い時期)にワクチン接種をすることにし、完全隔離及び殺菌・消毒も通常以上に神経質に行っていきます。
①のパルボを発症した子は早い時期に左目に涙目の症状があり早期に入院させる事が出来ました。入院して2日後には敗血症と診断され、一刻も早い輸血が必要と言う事ですぐに輸血できたのが良かったのかもしれません。現在は命の危機を脱出して、治療に伴って出来てしまった傷のケアをしながら排便の様子を診て頂いています。
もし、たまたまこ2000様にお時間の余裕がございましたら、もう一つお伺いしても宜しいでしょうか?
今回パルボを発症して入院中の子はわが家に残すことにしました。パルボから回復した子は抗体が出来て再び発症しないと言いますので、もしも?今後パルボを発症した子がいて今回のように輸血が必要になった時に、パルボを乗り越えたこの子の血液は輸血に最適かと考えています。
少し気になっているのですが、この子がパルボウイルスを排出しなくなるのはいつ位と予測できますか?
また、他の発症はしていない子ねこ11頭は里親に出す予定なのですが、この子たちはパルボウイルスを持っていると考える必要があると言う事でしょうか?里親募集する11頭の子ねこの里親様全員に今回の事実を知らせる必要があると言う事でしょうか?
お時間が許すようでしたらで結構なので、アドバイス頂けるとありがたいです。
ご回答いただきまして、本当にありがとうございました。
パルボにつきましては、便から数か月間の排出があると考えてよいと思います。
便にパルボウィルスがあるかどうか、確認するキットがありますので
排出されなくなったと確認された、その1ヶ月あとには、感染性が薄らぎますが
パルボそのものが数年の感染力を持つということなので、調べてみましたが、実に頑健なウィルスです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Parvoviridae
↑参考にされてください
このウィルスは非常に頑丈な殻によって守られていて、体内に運ばれると細胞内の核に侵入し、
DNAを侵していきます。侵された細胞はこのウィルスを量産し、糞便中や嘔吐に含まれることになりますが
ウィルスそのものの構造が実に頑健であるため、消毒などの効果はなかなか実を結びません。
ワクチンと同じで一度罹患すれば、B細胞がメモリーとして働き、ウィルスが侵入する前に
戦って殺します。
この状態は、不顕性感染いわば、感染はしているけれども症状は現れず、重篤になっていない
と、同等に考えることができます。
つまり、11匹の子猫ちゃんは、不顕性感染と考えたほうが良いと思います。
ですから、その子たちを里親に出して、ウィルスが付着していた場合
先住猫に感染する可能性はあります。
事実を知らせたほうが、お互いにとっても安全でしょう。
先住猫にワクチンを行う必要がありますが、ワクチンは若齢で行わなくては免疫が付きにくい
また、老猫などでは免疫力が低下しているため
感染を起こすなどのリスクがあります。何かが起こってからでは、お互い涙を流すことになるかと思いますので
安全策は取っておくのが一番良いかと思います。
また、生後30日程度でのワクチン接種ですが
もしかしたらワクチンそのものに対しての体力がまだ備わっていない可能性があるので
獣医師と相談したほうが良いのではないかと思います。
>もしも?今後パルボを発症した子がいて今回のように輸血が必要になった時に、パルボを乗り越えたこの子の血液は輸血に最適かと考えています。
これは何とも言えません。
猫には血液型が存在し、輸液そのものの血球ではなく、血漿成分には当然ながら、自分の細胞できないものを殺す力があります。
移植で、免疫抑制剤を飲み続けなければならないのは、自分の臓器ではない他人の臓器を殺す機構が体内にあるためであり、輸血で安易にどうこうといえるものではないと思います。
別段乗り越えたからと言って、普段の血液から抗体が多く産生されているわけではないので、そういったことは期待できないのではないかと思います。
かなりはぶいた、専門的な回答を含んでしまいましたが、獣医師に便からパルボがでているかどうかわかるキットをもらうのはいかがでしょうか。
それから、パルボそのものが、実に頑健なウィルスで危険なものであり、殺しにくい困ったものだと認識していただければよいと思います。
とても危険性が高く、そして、感染しやすいウィルスです。大人の猫でも死にます。
ID:6L7dBY8S62s
たまたまこ2000さま。
ほんとうに本当にありがとうございますm(__)m
私は実際に複数の病院の複数の獣医師さんと共にねこ達の健康管理をしていますので、専門的なご意見は大変ありがたいです。
この情報をもとに、また獣医師さんとディスカッションをして今後の対策を練ることが出来そうです!!
ワクチンの件もありがとうございます。
子ねこの生後30日でのワクチン接種は問題ないことは獣医師さんに確認できています。ただ、先住猫のワクチン接種が若齢で行わないと免疫が付きにくいと言う事、新たな勉強になりました!高齢の猫ちゃんやわんちゃんで、ワクチン接種が原因で命を落とした・・・なんてことも良く聞きますので、ワクチン接種にも慎重な対応が必要そうですね。
便からパルボがでているかどうかわかるキット!承知しました。獣医師に相談して調達することにします。
思ってもいなかった専門的なご回答を頂きまして、
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
なんとお礼を申し上げればよいのか。
ご指導を元に頑張っていきます。
ありがとうございましたm(__)m
一度罹患した猫から、抗体が作られているから
輸液したら、別の猫が助かるということはありません。
抗血清というものがあるのですが、
いわゆる、マムシなどに噛まれた場合、いち早くこれを投与することによって
毒が無毒化できる、というようなことをイメージされておいでなのだと思いますが
体内では、免疫は必要な時にしか産生されておらず、B細胞がメモリーとして働きますので
ウィルス侵入と同時に、どっと増えることになります。
この抗体を欲しいということになると、ウィルスに感染して抗体が産生されている猫の血清が必要ということになりますので、現実的ではありません。
人間の場合は、馬などに毒を投与し、その抗体を取り出すことで抗血清とすることができますが
二度は使用できません。なぜなら、その馬の抗体に対しての抗体が人間にできるからです。
余談になりましたが、何はともあれ、頑張ってください。
ID:6L7dBY8S62s
猫の病気も色々とあるので、なる前の予防として聞いておくのも良いかもしれません。他にも、暴れてしまう猫に対しての投薬方法や、病院の診断結果が問題なしと出ていても似た症状を持つ人がいるのではないか、他にも同じ経験をしている人がいるのではないかなど、ハッキリ言えない症状の場合などはこちらから質問をしてみてください。