えりかの猫本レビュー

第55回 猫の裁判モノ!「うちのネコが訴えられました!?」


3月半ば。桜ももうじき。
この季節は、何かと心浮き立つ季節。
日々暖かくなってくるのが嬉しいですねぇ。
今回のえりかのコラムは
「うちのネコが訴えられました!?」の
ご紹介。ごゆっくりご覧下さい。









人的に、裁判モノって好きなんです。

ドラマでも映画でも、小説でも漫画でも。

お前の好みはいいから早くしろ、という皆様。
まあ、ちょっと頑張って付き合ってみてください。









なんだかねぇ、「続きはあなたの心の中に・・・」的な
終わり方があんまり好きじゃないんです。

最後まで描いてくれないと、なんだかすっきりしない。
あれとこれはどうなったんだ、そういえばこれもだ、
ああ気になる。ものすごく気になる。
とんでもなくすっきりしない。










それに比べて、裁判モノは良い。
勝つか負けるか、そのどちらかしかない。

個人的に、アクションものより
スッキリしますね。裁判モノって。

それに猫が絡んでくるんですよ。
裁判に猫が絡んでくるんです。








主人公は山田タロウさん。
商店街の定食屋さんです。
ついでに言えば被告です。

どうして商店街の定食屋のオヤジが
猫絡みで訴えられちゃったのか。
ちなみにこの物語は事実を元にしています。









これがまた、なんていうかもう、アレ。
アレすぎる理由で訴えられてる。
かなりアレ。

「アレ」って便利ですね。
言いにくいことは「アレ」だけで
済ませてしまえるんですから。

別にタロウさんがアレだから
訴えられたわけじゃありません。

アレな原告がアレすぎるので
訴えられたわけです。

その、「なぜタロウさんが訴えられたか」に
猫が絡んでくるわけです。








原告の川畑さん。
タロウさんを訴えた人です。

川畑さんの車に猫が乗っていました。
猫が乗っていた場所に傷がついていました。
なのでタロウさんを訴えました。

まんまです。
これだけでもアレなのに、乗っている猫は
タロウさんちの猫じゃないときてる。

何が何だかわかんないでしょ。
自分ちの猫じゃないのにいきなり訴えられて、
修理費払えと言われるこの理不尽。

この原告の脳内。すごく不思議。








今までのを読むと、この本って相当スカッと
しそうだなぁと思ったあなたは頭が良い。

まさか、飼ってもいない猫のことで訴えられて、
負ける裁判はありゃしない。タロウさん勝訴間違いなしっしょ。
こんなアレなヤツは徹底的に凹ませてやれ!と思うでしょ。

裁判ものってのは、結果を楽しむもんじゃなく、
過程を楽しむものでもあるわけです。

その過程で、原告川畑が暴れてくれれば
暴れてくれるほど、結果もまた楽しめる。
川畑さん、張り切ってくれてます。








これ、文庫版とコミック版があるんです。
(下記商品情報はコミック版)
どちらもすっきり楽しめます。でも、どっちかと言えば
コミック版の方が読みやすいかもしれません。

けれど、コミック版はまだ一巻しか出ていないので、
読み終えると先が気になってしょうがなくなります。







にかく、この裁判のキーは「猫」


猫を軸にして、一見馬鹿馬鹿しい程の
論争が繰り広げられるのが見所です。

裁判ものかぁ・・・、なんだか裁判ものって
難しそうだし、と思ってるあなた。

この話、勝手に副題をつけさせてもらえるなら、
私なら「セガール映画並の裁判」とつけますね。

スティーブン・セガールの出てるアクション映画を
見たことある人なら分かってくれると思います。

セガール、やられないんです。
敵をがっしがっしと倒していくわけです。
序盤は主人公ぼっこぼこという、
アクションの王道展開まったく無視です。
セガール強い!セガール無敵!なわけです。

頭で理解する、というよりも、
本能で理解するという感じ。

この裁判、かなり快感。














うちのネコが訴えられました!?

アメーバブログ(生活部門)堂々第1位!
話題沸騰の実録裁判!「あなたのネコを訴えます」
−ある日、舞い込んだ内容証明書。
平和な毎日が一変、突如「被告」になって
裁判所へ。ネコの逃走経路、証拠隠滅、
車のキズは・・・。本当にあった奇想天外な
笑えぬ裁判の結末は?





次回は3月30日更新予定!次回も是非見てくださいね!










皆様へのお知らせ

3月15日、すあまが急逝いたしました。
私としても、あまりに突然すぎて
まだ全てを受け入れられておりません。

すあまに関わった方々、そして存在を知って
いただいている方々に、今は心から感謝を。




Auther:

★えりか


ご覧の通り、絵も文もゆる〜い感じで進むこのコラムですが、皆様のお目汚しにならないよう、しこしこと精進しながらがんばっていきますので、どうかよろしくお願いいたします。

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