第75回 「大学猫」という新ジャンル「大学猫のキャンパスライフ」
こんにちは。
5月最初のえりかのコラムです。
日本の大イベント、GWは
楽しく過ごせましたでしょうか。
今回のえりかのコラムは
「大学猫のキャンパスライフ」の
ご紹介。ごゆっくりご覧ください。
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大学ノートってありますよね。
別に小学生でも中学生でも高校生でも
使っていいのに大学ノート。
果てはお年寄りから幼稚園児まで
使ってもいいのに何故か大学ノート。
そういやどうして
「大学」ノートなんだろうと思い、
由来を調べてみたらきちんと理由が
あったわけです。
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諸説あるようですが、大体は2つの説。
輸入筆記用紙で作ったノートを
大学生に売り出したら大人気。
その評判を聞きつけたあるお店が、
英国から特別注文の筆記用紙を
大量に輸入し、それで作ったノートを
「大学ノート」として売り出したのが由来、と
いう説がひとつ。
そして、その「輸入筆記用紙で作ったノート」が
あんまり高価だったものだから、大学生ほど
勉強ができなくては使えない、と言われるように
なり、そこから「大学ノート」と呼ばれるように
なった、というのがもうひとつ。
いやあ、何気なく使っている名称にも、
いろんな由来があるものですよねぇ。
勉強になりました。
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で、その大学ノートというものは
何事かを書き付けるものであり、
新品のそれは決して「読むもの」では
ないわけです。
そらそうですよね。
なーんにも書いてないんですもの。
新品のまっさらな大学ノートを捲りながら
ふんふんと何事かを読んでいる人というのは
まず見たことが無い。
見たとしても、見なかったことにして
しまわないといけないような気がする。
あんまりお友達にはなりたくない人の
ような気がしますよね。
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ふんふんと読んでいるどころか、
あまつさえニヤニヤとにやけていたり
「ウヒョー」等という奇声を発していたり
何だか甘やかなため息をついていたりする様な
人とは、お友達になりたくないどころか
あんまり近寄りたくない、女子供は奥に隠せ、
もちろん犬猫も奥に隠せということになるわけです。
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そんな人にはなりたくないが、傍から見れば
そんな人になってしまうのが今回紹介するこの本
「大学猫のキャンパスライフ」
表紙がまんま大学ノート。
その表紙に猫のシールが
貼ってあるあたりがリアルに
大学ノートっぽい。
ほんと厚めの大学ノート。
題名が手書きで書いてあるのも、
また拍車をかけて大学ノートっぽい。
他人から見れば、まんま上記の人に
なりそうな大学ノートっぷり。
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で、このコラムで紹介している以上、
それを見ながらニヤニヤしたり
奇声を発したりするということは、
その内容がとても猫好き的に素晴らしいと
いうことになるわけです。
首都圏の大学に住み着いている、
または通ってくる猫達。
そんな猫達を、大学ごとに紹介しています。
早稲田にはひろしやポン子、
わさびと名の付いた猫達。
その他9匹。
武蔵野美術大学にはサバオとうーちゃん。
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上記の2大学を入れ、17大学の
「大学猫」達を紹介しているこの本。
本全体にゆっくりゆったりした空気が流れ、
大学でのんびり暮らしている猫達が
たくさんの写真と共に載っています。
大学にいる猫ってのは、どこかしら
大目に見られてる感というのがあり、
その存在はタブーではなく、かと言って
過剰に歓迎されているものでもなく、
まさに大目に見る感、という感じが
ぴったりくるわけで、この本が持つ
ゆったりした空気にはそれが
関係しているのではないか、と
私は思います。
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学生さん達や、大学で働いている
様々な人達と猫の関係。
それは決して押し付けがましくはない
適度な距離がある関係。
大学の猫達は、なんだか力を抜いて
暮らしている気がします。
だからこそ、その猫達を特集しているこの本は、
読んでいるこちらも力を抜けてリラックスできる、
猫好きにとっての良書なのではないかと
思うのです。
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大学猫のキャンパスライフ
飼い猫とは違う。でも、ノラ猫ともやっぱり違う。
大学の中で人と共に生活している猫、『大学猫』。
そんな彼らを現役大学生が半年間にわたって
密着取材した大学猫ガイド。
都内近郊17大学の猫を紹介しています。