えりかの猫本レビュー

第49回 超有名霊能力者の猫本「私の猫は超能力者?」


今年最後のえりかのコラムです。
2007年も、あと一週間ほど。
皆様にとって、今年はどんな年だったでしょうか。
さて、今回のえりかのコラムは
宜保愛子著「私の猫は超能力者?」のご紹介。
ごゆっくりご覧下さい。



















保愛子さんって、皆様は知ってますでしょうか。

ちょうど、私の子どもの頃に活躍していた方です。

なので、20代後半以降の方なら
誰でもピンと来るんじゃないかと思います。

物凄く有名な霊能力者さんで、
その、母親が子どもを言い含めるかの様な
語り口で一世を風靡した方。












私と同年代の方は、
「宜保愛子は本物かどうか」について
周りと議論したことが一度はあるはず。

最近はいろんなタイプの霊能者さんが
お目見えしている様ですが、
テレビに出る霊能者さんの先駆けと
言えば、この宜保愛子さん。

宜保さんが分からない年少の方は、
お父さんお母さんに聞いてみると
懐かしい話題になるんじゃないかと思いますよ。










で、そんな宜保さんが書いた猫の本が
この「私の猫は超能力者?」なわけです。

恥ずかしながら、1995年発行の
この本のことを、さっぱり知らなかった私。

ネットをうろちょろしていた時に
偶然その題名を目にして、「おっ」と思ったのが出逢い。

















題名を見て「おっ」と思い、
その著者を見て「えっ」と思い、
説明文に「宜保さんは猫好きだった」という
一文を見つけ「ヒャア」と思い(意外なあまり)、
たった1分かそこらの時間で3段階なおったまげを
こいてしまいました。

宜保さんの著作は今まで読んだことが無かった上に、
猫のことを書いた本だとなれば、私の好奇心が
疼きだすのも当然。早速うきうきしながら発注。












感想。
面白い。

最初は、違うこと期待してたんです。
宜保さんのことだから、猫に関する
不思議体験てんこ盛りの一冊なんだろうなぁ、と。

もう全然違う。
宜保さんともあろうお人が、
猫の前じゃただの猫好きおばちゃん。
霊能力の「れ」の字も無い。










宜保さんが書いた本ってことだし、
きっとなんかオバケの話が
いっぱいなんだろうな。クワバラクワバラとか
思っているそこのあなた。

宜保さんと言えども、猫の前では
ただの猫好きおばちゃんです。
怖がることはありません。













内容は、宜保さんが飼った猫達に
ついてのエッセイ。

猫についてのエッセイ本というのは
総体的に見ると、ある意味どの本も
同じ事が書かれているものでして、
そのためか、必ず途中で一度は飽きが
来てしまうものですが、この本は
何故か飽きませんでした。

だって宜保さん、お茶目で可愛いんだもの。

宜保さん、なかなか文学な
香りのする文章を書く人です。

ちょっと時代がかっているけれど、
またそこが良い。










飼い猫のミー子にボーイフレンドが
できる年頃になると、相手が気に入らない、と
蕩々とミー子に説教をするし、
ミー子は言って聞かせれば分かる子、と
猫に刺身の番をさせようとするし、
最後まで、ミー子の相手が心底気に入らないと
愚痴をこぼしてみたり、ほんとにお茶目。

宜保さん=オバケが見えて怖い人、という
イメージが根っこから覆されますよ。

読む前の宜保さんのイメージを、
紙に書いてから読み始めるのがおすすめですね。

読む前と読んだ後。
そんな短い間で、人間の心象って変わるもんです。







多彩な才能を持っていた方だな、と思います。
そして、物凄く豊かな感受性と。

宜保愛子=霊能者という顔の他に、
動物達、そして子ども達を愛する普通のおばちゃん。

むしろ、そっちのが私は好きだなぁ。


抵は、見えないし感じられない「霊」を書いてる本よりも、

見えて感じる「愛情」を書いたこの本。

彼女に対して嫌疑的な目を向けている人にも、多分大丈夫。
だって猫に対する愛情なんて、疑い様も無いでしょ?













私の猫は超能力者?

「ネコ、大好き」そんなあなたに捧げる感動のストーリー。霊能力者として知られる著者は、大の猫好きとしても有名。そんな著者が自分の体験を交え、「人間の猫の心のふれあい」を語り、「不思議・猫ワールド」へあなたをいざないます。 (現在絶版)





次回は1月7日更新予定!次回も是非見てくださいね!

Auther:

★えりか


ご覧の通り、絵も文もゆる〜い感じで進むこのコラムですが、皆様のお目汚しにならないよう、しこしこと精進しながらがんばっていきますので、どうかよろしくお願いいたします。

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