第9回 可愛い、連発です「チーズスイートホーム」
さーて、皆さんの日記やコメントを騒がせている
あの子猫の登場です。えりかのコラム9回目。
持っている人、多いんだろうな。こりゃヘタなこと書けないな。
読んだことある人もない人も、ごゆるりとどうぞ。
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チーズスイートホームなんです。チーズの甘い家。
お話は、ある子猫が母さん猫とはぐれてしまうところから
始まります。確かに居たはずのママがいない。
子猫はママを探しますが、見つかりません。
そうこうしているうちにある一家と出会い、
そのままその一家と暮らし始めるお話なんです。
その子猫は、成り行きから「チー」と名付けられます。
さあ、チー'sスイートホームのはじまりです。
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んーと、この本。私的にはいろいろ微妙なんです。
なんでかって言うと、個人的にアウチな事が多かったりするんです。
否定はしないのですが、個人的になんかこう、ちょっと苦手な感じが
するというか、あんまり馴染めないというか、そんな感じなことが多いんです。
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動物に人間を「お母さんお父さん」と呼ばせるのも、
赤ちゃん言葉(いわゆるチー語ですね)も
ペット禁止のところで猫を飼うのも
個人的にどーにもこーにも馴染めないのですが、
じゃあどうして読んでるんだと聞かれるとですね。
チーがそれを補って余りあるほど可愛いんです。
もうだめ、降参、お手上げ!
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前回の「100万回生きたねこ」に続き、
またもや「降参」という言葉が出てきましたが、
だって読んだことある人なら分かりますよね。
反則的ですよねあの可愛さ。
読んだこと無いヒトは、どうぞ見てみて下さいな。
降参って言いたくなる気持ちが分かりますから。
いっつもいっつも新刊出る度に買うか買うまいか悩み、
結局買って「くそぅ 悔しいがかわいい!」と
人を唸らせる可愛さがあるんです。チーには。
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まずチーの魅力のひとつに「柔らかさ」があると私は思います。
子猫の柔らかさを、ここまで引き出している作品は
あんまりないんじゃないでしょうか。
絵で柔らかさを表現するのって、難しいんですよ。
その辺に紙とペンがあったら、試しに豆腐とかこんにゃくとかを
描いてみてくださいな。ほとんどの人は、ただの立方体に
なっちゃったんじゃないでしょうか。
豆腐のあの柔らかさとか感触とか、絵で表すのって難しいでしょ?
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子猫の、あのぽてっとした感じとかくにゃっとした感じとか
とにかくうまいんです。特に前足のとことお腹のところ。
ああ、子猫の頃ってこうだった、こんなにふにふにしてたなぁ、と
立派に成長した目の前の猫を見ながらもそう思うわけです。
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チーを語る上で忘れちゃいけないのがチー語。
なんのことはない、ただの舌足らずな赤ちゃん言葉なのですが
これがまたチーの可愛さを一層引き立ててたりします。
発する一言々が、なんだかこう、母性本能をくすぐってくれるというか
守ってやりたくなるというか、なんだかガラにもなくそんな感じになるのが
チー語です。これも悔しいけれど可愛いのが悔しい!
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子猫そのまんまなんです。私達が子猫を見て思う感情そのまんま。
絵もさることながら、内容もまた、なんでもないことを描いているのですが
猫を飼っている人、猫を飼いたい人、猫が好きな人なら飽きない内容になっています。
別に特別なことなど何もなく、一般家庭で普通に猫を飼うお話なのですが
飼っている人は共感でき、飼っていない人にとっては憧れの生活なわけですから。
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この本の魅力って、「かわいいもの」の魅力だと思うんです。
主役のチーにしても、塗りの色や作風にしても、なんだかすべてが可愛いんです。
女の子が好きそうな雑貨屋さんの雰囲気とでも言いましょうか。
私みたいなへそまがりでも、「悔しいが可愛い!」と認めざるを得ない可愛さ。
ガラにもなくチーのガシャポンをやってみたりして、
この漫画には調子を狂わせられっぱなしです。
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勝てませんよ。チーには。
まだ読んだことない人へ。あなたもきっと勝てません。
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次回は6月11日更新予定!次回も是非見てくださいね!