第14回 猫のことを知りたい人に「雨の日のネコはとことん眠い」
こんにちはー。えりかのコラム14回目ですよー。
今回は、改めて、猫のことを勉強してみましょうか。
勉強って言っても、そんな堅苦しいものじゃありません。
あはははって笑ってる間に、いつの間にか猫の不思議な
部分が分かっちゃうような、とってもいい先生みたいな本です。
では、早速いきますね。
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ずっと一緒に暮らしてきている猫。
ツーと言えばカー、おーいと言えばお茶、
猫好きと言えばネコジルシ、と、もはやお互いの心内は
手に取るように分かる存在になっていると思います。
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けれどそこはやっぱり人と猫。
種が違うということは、当然理解できない部分があったり、
行動のほんとの意味が分かっていないところも多々。
「そんなことない!うちの○○ちゃんのことは全て分かってるわ!」
なんて言う方はそういないとは思いますが、もしいたとしたら
そんな人にこそ、勧めたいのがこの本なんです。
自分がどれだけ猫のことを見ていなかったか、無知だったか、と
いうことが痛感できます。
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本の中の一文に
「猫がそこに飛び乗るのを見ていると、どう見ても着地が後ろ足なのだ。」
という箇所があるのですが、どうです。皆さんは気が付いていましたか。
猫がびよんと何かに飛び乗る時、着地は後ろ足なんだそうです。
「目にも止まらぬ早さで前足をついているのではないかと、
何度も目を皿のようにして見てみた。やっぱり前足はついていない。」
思わず自分んちの猫を観察してしまう一文。
だって、前足伸ばしてジャンプしているのに、着地は後ろ足ですよ。
正直、そんな事気にもしてなかった、という方が多いでしょう。
でも、言われてみれば気になりますよね。
この本は、こんな「はっ」とすることが盛りだくさんです。
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物理的な観察だけではなく、猫についての考え方にもいちいち納得。
飼い主と猫の関係、去勢避妊について、猫の行動について。
そりゃ確かにいろんな考えの方がいらっしゃいます。
「猫とは親子」「猫とは友達」「健康な猫にメスは入れたくない」
「自然のままが一番なので、去勢避妊はしたくない」
「去勢避妊は飼い主の義務」・・・etc。
いろんな考えの方がいると分かっているうえで、
私は猫を飼っている方万人にこの本をおすすめします。
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考え方を変えろ、という意味ではなく、
この本一冊を読めば、猫飼いとしての視野が広がるんです。
自分の考えがいかに狭かったのか、いかに猫を見ていなかったのか、と
いうことが分かるはずです。どんな考え方の人でも、
必ずはっとする一文があったり、自分を省みさせられる一文があったり。
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けどね、ただの猫雑学、猫の飼い方などの本じゃなかったり。
著者の加藤由子さん。この方、すごく読みやすい文を書くんです。
頭の中にすっと入ってきて、脳みそに染み込んでいく文章です。
読みやすいうえに、面白い。思わずニヤリとしてしまう
ユーモアのある文体で、しかも説得力のある文章。
その説得力の裏には、加藤さんの素晴らしい観察眼と、構成の巧さ、
そして、猫に対する愛情の深さが見てとれます。
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一見、乱暴な言葉遣いで猫に接しているかのように見えますが、
うわっつらだけの愛情ではなく、対等な目線で見ているからこその
愛情であることが分かり、下手に「うちの○○ちゃんはかわいくって利口で・・・」と
やられるよりも、よっぽど猫が好きなんだなぁと感じます。
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読み物として面白いですよ。
そこらによくある飼い方、猫の行動科学の本じゃありません。
純粋に「ねこのもの」として面白い。
この夏、もっと猫に詳しくなってみませんか。
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雨の日のネコはとことん眠い
感情表現がストレートなイヌに比べて、個人主義でクールな印象のあるネコ。しかしよく観察してみると、ネコは身体のいろいろなところからメッセージを発しているのです。この本では、ネコ好きに大人気の著者が、ネコの気持ちをユーモアたっぷりに代弁。「貧しいノラ猫は猫舌にならない」「猫は食品チェックができる」…etc.誰も知らないネコの生態について楽しく解説します。
次回は8月20日更新予定!次回も是非見てくださいね!